あれから一ヶ月も経たないある日、
いつも明るいあなたの下の名前ちゃんの顔が暗かった。
俺は心配で話しかけることにした。
自然な笑顔がいつしか……無理した笑顔になっていた。
噂だけど、あなたの下の名前ちゃんと彼氏さんの中で
何かが起こったらしい。
あれから数日後…
放課後で起きた出来事。
放課後はこさめちゃんが俺の家に来ていた。
そして2人でゲームをしていた…その時。
ピ-ンポ-ン
ガチャッ
玄関のドアを開けると、
あなたの下の名前ちゃんが泣いていた。
あなたの下の名前ちゃんは、泣きながらも小さく頷く。
そして部屋へ入れる。
俺の部屋に居たこさめちゃんも俺と同様、
泣いているあなたの下の名前ちゃんを見て
ビックリしていた。
俺は悪いことと分かりながらも
あなたの下の名前ちゃんの頭を撫でる。
何もしないより、
こっちの方が落ち着くと思ったから…
あなたの下の名前ちゃんは息を呑んで、
ゆっくり…ぽつりぽつりと話し出す。
俺はその言葉で腹が立った。
何で…あなたの下の名前ちゃんを大切にできないの…?
自分が付き合いたいから付き合ったんじゃないの?
何でそんな仕打ちができるの……?
俺の頭はただそれだけ…怒りを覚えた。
その言葉を聞いて、ほっとした。
そして、泣いているあなたの下の名前ちゃんを
もう一度優しく撫でる。
こさめちゃんは一言残し、俺の家を後に帰って行った。
そして今、俺とあなたの下の名前ちゃんだけになった。
それから何分間かあなたの下の名前ちゃんと話をした。
♡…50
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!