第11話

九話 狂戦士
118
2026/04/16 08:00 更新
りうら
久々に自由に戦える!
りうらは目にもとまらぬ速さで駆け抜け、八人のプレイヤーがとどまっている場所へ向かう。
そして…
りうら
やっほー!
一人のプレイヤーに、二発弾を撃ち込んだ。
そのプレイヤーはりうらの存在に気づくこともなく、息絶える。
りうら
面白くないなぁ。奇襲には気をつけないと。
そういうりうらに弾丸が飛んでくる。
反撃が早い。ベテランがいるというIfの読みは当たっていたようだ。
しかも移動しながら撃っているようで位置が掴めない。
周囲にはもたもたと銃の準備をしている初心者らしきプレイヤーが二人ほどいるが、りうらの目にそのプレイヤーたちは映っていなかった。
りうらの目に映るのは、今反撃に徹しているプレイヤーのみ。
りうら
(こいつら、結構強い!面白そう!)
そう思ったとき、りうらの目が赤く光る。
身体能力強化。
高揚感がりうらを包む。
常識も倫理観も全て捨てて。
りうら
そこか!
ないこから「ある程度」の制限を受けているとはいえ動体視力も著しく向上するため撃ってきたプレイヤーがどこにいるのかすぐに察知することができる。
そして足元あたりに弾丸を撃ち込むと、りうらの方へ爆弾が投げつけられた。
が、りうらはその爆弾を撃ち抜く。りうらよりあちらに距離が近い状態で撃ったため、りうらも爆風に巻き込まれたがあちらも相応のダメージを受けたはずだ。
すぐにりうらは先ほど爆弾を投げたであろうプレイヤーの位置へ向かう。
予想通り、足に弾丸が命中し動けない状態で爆弾の影響を受けたためそのプレイヤーは動けずにいた。
りうら
楽しかったよ!
屈託のない満面の笑みで、りうらはそのプレイヤーの頭を撃ち抜いた。
次の瞬間、レーザーがりうらめがけて放たれた。
りうらが避けると、先ほど殺したプレイヤーの身体をレーザーが貫く。
りうら
わあ、すごい威力。じゃあ、
プレイヤー
!?
りうら
ごめんねー、見えてるんだ。能力、透明化?便利だね!
また、頭に一発。
けれどりうらは少しだけ顎に手を当て、二発、三発と撃ち込みだした。
りうら
試してみたかったんだ、死体撃ち。でも動いてくれないと面白味ないね。
興味を失ったように死体から視線を外す。
そのとき。
りうら
わ!
死体が動いた。
ゆらゆらと動き、銃をりうらへ向ける。
りうら
へえ、死体を動かす能力持ちでもいるのかな。……てか俺、何人殺したっけ…
目標は四人を殺すこと。
けれど今の状態のりうらは殺した人数など考えてもいなかった。
りうら
まあいっか!この辺にいるやつら全員ころそーっと!
心底楽しそうに銃を乱射する。
周囲の建物が崩れ、先ほど見た初心者であろう二人のプレイヤーはその崩壊に巻き込まれる。おそらくほどなくして死ぬだろう。
動いていた死体も、瓦礫に埋まって動けなくなっていた。
そして…
りうら
みつけた!
瓦礫の影に一人。
相手プレイヤーは恐怖の眼差しでりうらを見る。
プレイヤー
ば、化け物め!
そしてりうらを撃とうと銃を向ける。
が、りうらはその銃を掴んだ。
ぐにゃりと銃が折れ曲がる。
プレイヤー
え……?
りうら
もう使い物にならないね。
戸惑うプレイヤーの額に銃口を突きつける。
りうら
ねえ、どうする?死んじゃうよ?
楽しそうな笑顔のまま、恐ろしいことを言う。
相手プレイヤーはなにもできない。銃がないのだから、当たり前だ。
しかも目の前にこの世のものとは思えないほど狂気的な人物がいる。
身体を動かすことすら難しい状況だった。
りうら
あ、
りうらがなにかに気づいたように、怯えきったプレイヤーの首をぐいと持ち上げる。
弾丸が飛んできたが、それをその相手プレイヤーで防ぐ。
丁度、頭に弾丸が当たるようにして。
りうら
仲間を助けようって姿勢は素晴らしいね。でもそのせいでお仲間さん死んじゃったね。
その死体を乱暴に床に投げ捨てる。
プレイヤー
お前…!
りうら
この子が動かないところを見ると、死体を動かす能力ってこの子のか。使えばよかったのに…怖かったのかな?
りうらはずっと、楽しそうなままだった。
その狂気に染まった瞳を、相手プレイヤーへと向ける。
りうら
君も怖い?俺のこと。
プレイヤー
はぁ…?
りうら
怖い?
プレイヤー
……当たり前だろ、お前みたいな化け物。
りうら
ふーん。
りうらの顔からふっと笑顔が消える。
りうら
やっぱ俺のことわかってくれるのはないくんだけだ。
相手プレイヤーの頭が飛んだ。
りうらが撃ったのだと、気づくこともできずにそのプレイヤーの命は終わった。
それから、
りうら
参謀さん?ずっと隠れてたよね。
このチームをまとめていたであろうプレイヤー。
八人ものデスゲームプレイヤー、しかもベテランを複数人従えていたことからも本来ならば優秀な人材だったのだろう。
りうらという狂戦士バーサーカーの前では意味をなさなかったが。
りうら
ばいばい。楽しいゲームをありがとう。
抵抗も許さず、一撃で仕留めた。

プリ小説オーディオドラマ