りうらは目にもとまらぬ速さで駆け抜け、八人のプレイヤーがとどまっている場所へ向かう。
そして…
一人のプレイヤーに、二発弾を撃ち込んだ。
そのプレイヤーはりうらの存在に気づくこともなく、息絶える。
そういうりうらに弾丸が飛んでくる。
反撃が早い。ベテランがいるというIfの読みは当たっていたようだ。
しかも移動しながら撃っているようで位置が掴めない。
周囲にはもたもたと銃の準備をしている初心者らしきプレイヤーが二人ほどいるが、りうらの目にそのプレイヤーたちは映っていなかった。
りうらの目に映るのは、今反撃に徹しているプレイヤーのみ。
そう思ったとき、りうらの目が赤く光る。
身体能力強化。
高揚感がりうらを包む。
常識も倫理観も全て捨てて。
ないこから「ある程度」の制限を受けているとはいえ動体視力も著しく向上するため撃ってきたプレイヤーがどこにいるのかすぐに察知することができる。
そして足元あたりに弾丸を撃ち込むと、りうらの方へ爆弾が投げつけられた。
が、りうらはその爆弾を撃ち抜く。りうらよりあちらに距離が近い状態で撃ったため、りうらも爆風に巻き込まれたがあちらも相応のダメージを受けたはずだ。
すぐにりうらは先ほど爆弾を投げたであろうプレイヤーの位置へ向かう。
予想通り、足に弾丸が命中し動けない状態で爆弾の影響を受けたためそのプレイヤーは動けずにいた。
屈託のない満面の笑みで、りうらはそのプレイヤーの頭を撃ち抜いた。
次の瞬間、レーザーがりうらめがけて放たれた。
りうらが避けると、先ほど殺したプレイヤーの身体をレーザーが貫く。
また、頭に一発。
けれどりうらは少しだけ顎に手を当て、二発、三発と撃ち込みだした。
興味を失ったように死体から視線を外す。
そのとき。
死体が動いた。
ゆらゆらと動き、銃をりうらへ向ける。
目標は四人を殺すこと。
けれど今の状態のりうらは殺した人数など考えてもいなかった。
心底楽しそうに銃を乱射する。
周囲の建物が崩れ、先ほど見た初心者であろう二人のプレイヤーはその崩壊に巻き込まれる。おそらくほどなくして死ぬだろう。
動いていた死体も、瓦礫に埋まって動けなくなっていた。
そして…
瓦礫の影に一人。
相手プレイヤーは恐怖の眼差しでりうらを見る。
そしてりうらを撃とうと銃を向ける。
が、りうらはその銃を掴んだ。
ぐにゃりと銃が折れ曲がる。
戸惑うプレイヤーの額に銃口を突きつける。
楽しそうな笑顔のまま、恐ろしいことを言う。
相手プレイヤーはなにもできない。銃がないのだから、当たり前だ。
しかも目の前にこの世のものとは思えないほど狂気的な人物がいる。
身体を動かすことすら難しい状況だった。
りうらがなにかに気づいたように、怯えきったプレイヤーの首をぐいと持ち上げる。
弾丸が飛んできたが、それをその相手プレイヤーで防ぐ。
丁度、頭に弾丸が当たるようにして。
その死体を乱暴に床に投げ捨てる。
りうらはずっと、楽しそうなままだった。
その狂気に染まった瞳を、相手プレイヤーへと向ける。
りうらの顔からふっと笑顔が消える。
相手プレイヤーの頭が飛んだ。
りうらが撃ったのだと、気づくこともできずにそのプレイヤーの命は終わった。
それから、
このチームをまとめていたであろうプレイヤー。
八人ものデスゲームプレイヤー、しかもベテランを複数人従えていたことからも本来ならば優秀な人材だったのだろう。
りうらという狂戦士の前では意味をなさなかったが。
抵抗も許さず、一撃で仕留めた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。