あなたと絶交してから今日で4日目。
昨日の昼休みに轟が呼び出したことに関係があるのか、あなたは轟と親しげに話している。
誰とでも話せる関わりの広い彼女に嫉妬の感情を覚えたのは、これまでに何度あったことだろう。
____だが、どうにも、今 俺が抱えている悩みの種である感情は、”嫉妬”なんて安直な気持ちで済まなさそうなのだ。
お決まりのような流れで上鳴を一発殴ってやろうかと思ったが、この悩みはそう軽々しいモノではない。
「否定するも何も、俺はそのことでめちゃくちゃに悩んでんだけど」
憎まれ口を叩きそうになる口をぎゅっと噤んだ。
「俺とあなたは兄妹で、大切な家族」
とにかく自分にそう言い聞かせてなきゃ頭が可笑しくなりそうだ。
…最近寝つきが悪くて睡眠不足気味だから、脳の思考回路が変になってるだけかもしれない。
いや、もしかすると 誰かが唱えたヘンテコな催眠にだけなんじゃないか?
無理矢理にでも思考をズラそうとしたが、そう簡単に上手く行ったらこんなに苦労していない。
____もし本当に、俺があなたを恋愛的な意味で好きになっているとするならば。
…否、その答えはもう解ってるんだと思う。
俺は、あなたが好きだった。
ちょっかい出すし、
下ネタでからかうし、
距離感弁えないし、
ベットリ過ぎるし…
こんな俺があなたと釣り合う(?)ワケが無いのは重々承知している。
あなたは俺を求めていないことだって、嫌というほど分かってるのに。
…なのに、どうしても、彼女の隣に居たかった。
__でも、きっとそれは、認められないモノ
だから、諦めて身を引くことにする
どうせ結ばれることの無い恋だった。
今更、思うことは何も無い。
……あなたは、俺の恋心なんか知らないまま誰かと幸せになれば良い。
チャイムの音色がやけに重々しい、朝のHR
ぼやける視界に映る君は、恐ろしく綺麗に見えた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!