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第1話

1話:或る日の出勤
16
2026/05/04 21:52 更新
出勤時間少し前に探偵社の扉を開ける。
あなた
おはようございます
中島敦
あなたの下の名前さん!おはようございます!
泉鏡花
おはよう
あなた
敦くん!鏡花ちゃん!おはよう、はやいねー

私の隣のデスク_太宰さんのデスクに太宰治本人が座っていた。
普段太宰さんは遅刻しかしないのに出勤時間より早くいるのはとても珍しい。
挨拶をしてみる。

あなた
太宰さん、おはようございます。
今日は早いんですね!

少しの沈黙。ようやく口を開いたかと思えば、
太宰治
嗚呼
あなた
(素っ気ないな…嫌われてるか…?)
後ろの扉が開き、谷崎兄妹が入ってくる。
谷崎潤一郎
おはようございまーす
谷崎ナオミ
おはようございます!
あなた
おはよう!
続々と探偵社員がやってきて、業務を始める。
少し時間が経って後、不意に後ろから声をかけられた。
国木田独歩
あなたの苗字!
かけていた眼鏡を外し少し嫌な予感をしながら、後ろに振り返る。
あなた
はい。何ですか…?
国木田独歩
太宰と2人で⚪︎⚪︎へ任務に行って欲しい。
あなた
太宰さんと…ですか…
国木田独歩
嗚呼、そうだ。今から行ってこい。
嫌な予感が的中した。最悪だ。
太宰さんとなんて、嫌われてる相手に対して好感を持てるわけないじゃないか…

国木田独歩
太宰も、聞いていたか!?

太宰さんはわざとらしく大きなため息をつく。
太宰治
はあ、聞こえてたよ。行けばいいんでしょ
はいはい、と投げやりに太宰さんはこちらを向き心の底から嫌な顔をした。
太宰治
行こうか、あなたの苗字さん
苗字呼び…
太宰さんは後輩に対しては大体下の名前で呼んでいる。
私は太宰さんの後輩だ。
苗字で呼ばれているのは距離をとっているんだろう。

あなた
了解です
あなた
(嫌われるようなことしたかな?)

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