越前リョーマ 様へ
貴方様は 【一番星】 に選ばれた 崇高な方です
✕日、✕時までに以下の住所にお立ち寄りください。
貴方に 世界の運命が握られています。
朝、起きてスマホを開いた途端これだ。
霊媒商法でもするなら、狙う年齢層を考えて欲しい。
これで仮に俺が引っかかったら、間違いなく犯罪だ。
俺じゃなくても犯罪紛いだろうけど。
学校の教室、黒板前で語られる先生の説明の中でも、今朝のメールのことが頭から離れない。
ここまで来ると、逆に面白く思えてきてしまう。
昼休み、スマホのロックを開き、メールを開く。
その時既に、策に嵌っていた。
メールに記載していた場所に向かうと、そこは廃ビル。
物々しい雰囲気と、煤の匂いが鼻腔を掠め、眉間に力が入るのが分かる。
時間には間に合った、今実際にその時間になったところだ。
まぁ、元々面白半分で来ただけ。
そう思った瞬間、後頭部に強い打撃が打ち込まれた。
声を上げる隙もなく、自分の意識は簡単に遠のく。
そこでようやく気づいた。
もう遅い。
巣鴨あなた 様へ
貴方様は 【一番星】 に選ばれた 崇高な方です
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貴方に 世界の運命が握られています。
昼方、一人の少女の元にもまた同じ内容のメールが送られていた。
彼女は、迷惑メールフォルダに入れようとした手を少し止め、何かを考え込んだ後、その内容を覚え、立ち上がった。
一人の友人に「散歩行くから夜来なくていい」とだけメッセージを送り、スマホの電源を切った。
部屋着の上に上着を羽織っただけの軽装で、彼女は部屋のドアを開けた。
新作です、ハートフルな魔法少年魔法少女ものです
よろしくお願いします










編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!