大分ボコったな…でもまだ結構な人数残ってるから働かないと…
蹴った愛美愛主がイイ感じに吹っ飛んでいく。
よしっ、このまま押して……
そんな事を考えていると、視界にナイフを持った東卍メンバーが入ってきた。
何であいつナイフなんか…この抗争で使ってるの…?まさか誰か刺した…!?
でもナイフに血は付着していない。
じゃあまだ使ってない、これから使う気なんだ。一体どこで…
するとそいつは立ち止まると、ある方を向いてニヤリと笑う。
あれ…コイツ…喧嘩賭博のキヨマサって奴じゃん!!
どこ向いて…
視線の先を追うと、その先にはドラケンがいた。
私は何も考えず、とにかく走りだした。
ドラケンの元に走るキヨマサの前に出る。
言い終わる前に、そのナイフが私の腹に突き刺さった。
クソっ…無限使えば良かったのに、バカか私はッ!!
だが切羽詰まった状況で、思考は上手く働かない。
ナイフが腹から抜かれる。それと同時に私は地面へ崩れ落ちた。
あー…腹痛った。
キヨマサはヤケになったように叫びながら走り出した。
私の叫びは届かなかった。
目の前でドラケンが崩れ落ちた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!