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👩 『奪っちゃえば良いのに』
「奪って良いなら奪っちゃうよ?」
👩 『なんでわたしに言うの、?』
「ほんっと鈍感だよな、あなた」
ここまで来て気づかないなんてある?
結構アプローチしてたのにな。
まあ鈍感だから助かったこともたくさんあるけど。
👩 『鈍感じゃないよ~』
「気づかないの?」
👩 『何に?』
ほんとに何を言ってんのか分かってなさそうにきょとんとしているあなたの手を引っ張って
俺より身長が低いあなたはすっぽり俺の腕の中におさまる。
春が近づいてきてるけど、やっぱりまだ肌寒くて
あなたの体温がすごく心地良く感じた
あー、このまま俺のものになってくれたら良いのに。
でもそうはいかなくて
だって俺 絶対に叶うことのない、拗らせた初恋をしてるんだから。
👩 『なに、してんの?』
「まだ気づかない?」
👩 『え まってね もしかして、じぇしくんが言ってた好きな子って、さ』
next☞15♡
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。