第35話

31話
3,662
2021/10/12 08:14
クロに連れられ自動販売機へ


……なんで病院なのに1階にしかないの


面倒じゃん、爺ちゃん3階だよ?



…………着いてこない方がよかったかも
黒尾 鉄郎
あなたの下の名前?着いてこない方が良かったとか思ってないだろうな?
(なまえ)
あなた
………………思う訳ないじゃん
黒尾 鉄郎
の割には間が長いな
トコトコトコトコ
(なまえ)
あなた
……クロは、何時から知ってたの?ジィちゃんの具合がもうこれ以上良くならない事。僕、言ってないよね?
黒尾 鉄郎
……本人から聞いた
(なまえ)
あなた
本人ってジィちゃんから?
あのプライドの高いジィちゃんが?


自分が弱ってる所、滅多に見せないのに……


どうして……
黒尾 鉄郎
あの頃あなたの下の名前の様子がおかしいと思ったんだ。元々面倒くさがりなのは分かってたがあまりにも元気がなかったからな
(なまえ)
あなた
そんなに元気なかったっけ?一応、頑張って平然気取ってたんだけど
きずかれないようにがんばってたんだけどな


そんなに分かりやすかったっけ?
黒尾 鉄郎
いや、他の奴らは気づいて無かったよ。俺と研磨くらいだろ、気づいてたのは
(なまえ)
あなた
それでもクロと研磨は、きづいてたんでしょ?
黒尾 鉄郎
何年一緒に居ると思ってるんだ?それくらい、分かるって
あの頃は確か僕が13歳……


まだ中二だった……


あ、でもクロ達とはそれでも8年ずっと隣に居たんだよね……


そりゃ、分かるか。僕も2人のことなら分かるしね


少し、昔話でもしようかな?人の死がまじかになった瞬間のお話


あれは猛暑の日、今から3年前の事だった……
🎵〰️🎶〰️🎵〰️🎶〰️🎵〰️🎶〰️🎵〰️🎶➰🎵
(なまえ)
あなた
じゃ、行ってくる。何かあったら連絡頂戴
爺ちゃん
そんなに心配せんでもいいわい。それより試合の心配せんかい

この時はまだじいちゃんと兄ちゃんと3人で暮らしていた


両親は仕事で忙しいからって、僕らと別居してた


3人の暮らしはとても楽しかった


しょっちゅうクロや研磨が来たりしてそこそこ賑やかだったと思う


そしてこの日は男バレの公式戦


兄ちゃんは親に駆り出されて仕事に(無理やり)ついて行かれた


僕はマネージャーとして、試合に向かう所だった
(なまえ)
あなた
……体、平気なの?
爺ちゃん
当たり前だ。俺は、このとおり体ピンピンだ
(なまえ)
あなた
今日、嫌な予感がする……
爺ちゃん
あぁ……お前の感はよく当たるからなぁ
(なまえ)
あなた
何も無いといいけど……
爺ちゃん
……俺の事は心配するな。ちょっとの留守くらい守れるさ
(なまえ)
あなた
ん、分かった
爺ちゃん
クロと研磨に負けるなと伝えておけ。優勝したら、なんでも奢ってやるとな
(なまえ)
あなた
了解、行ってくるね
爺ちゃん
お前も気をつけろよ
この後に予想もしてない事が起こるなんて……


この時はまだ思っても見なかった







プリ小説オーディオドラマ