第54話

51杯目 嫉妬
13
2026/08/30 09:00 更新






ぼくが少年を拾ってから数日。


その少年は本名からとって、ケンという源氏名に
なった。





ケン
おはよーございまーす!!

ナイト
おはよー!

ホストたち
おはよ〜!!




店のホストとも打ち解けて、


本来は底抜けに明るい性格だともわかった。





唯一解せないのは……





ライ
おはよう、そういえばさ〜

ケン
おはようございます、ライさん!
ケン
あ、それはああでこうで〜






あろうことか、先輩がケンにご執心なことだ。


ぼくが逃げてからちょっと気まずいのは
否めないけど……


……なんか、すごくもやもやする!!





ケン
ルスク、おはよー!

ルスク
…………







ちなみに、ケンはルスクにもよく話しかけるけど、


毎回冷たくあしらわれている。


それでも話しかけるのをやめない図太さは
なんというか、


たくましいというか。





ケン
おーはーよーうー!

ルスク
……おはよう





いつも冷たくて無愛想なルスクも、


若干ケンの勢いに気圧されてる感じはある。




ケン
あれがああでぇ〜
ライ
わかるぅ〜





ぼくを差し置いてケンと楽しそーーーに


話してる先輩をじっと見つめてみる。




そうしていると、ぼくの視線に気づいたのか
先輩が僕の方を見た。




ライ
ナイト? どした?

ナイト
…………ふん
ナイト
先輩はケンと話すのが楽しいんでしょー?
ナイト
ぼくはロキさんと話すからいいもんねーー

ライ
えっ
ライ
……ふーん









ロキ
……ってことがあっえさぁ〜〜
ロキ
ほんろあんなっひゃうよもぉ〜〜〜

ナイト
へいへい、そーですかぁ





ヤケになってロキさんを飲みに誘った。
(ぼくは飲まないけどね)


ロキさんはシャンパンは酔わないけど、


ビールだとなぜか酔うらしい。





今日は前飲んだときより明らかに酔ってる。


ろれつ回ってなくてなんにも聞き取れないよ……。




ロキ
わぁ〜〜〜〜〜





それと、日によって笑い上戸だったり
泣き上戸だったりする。





ナイト
もー、そろそろお酒はやめといてくださいよぉ
ナイト
ほら、会計行きますよー

ロキ
ないほぉぉぉぉぉ〜〜〜





酔っ払ったロキさんとなんとか会計を済ませて
外に出る。





ナイト
ん〜……





やっぱり酒臭くない外の空気はいいな……


とか考えながらロキさんをタクシーに乗せて
無理やり帰す。





やっと1人になって背伸びをしていると、


何かがずんずんと近づいてくるのが見える。


また暴力団とかかなぁ、物騒だなぁ〜




ライ
ナイト!

ナイト
……え、先輩?





暴力団だと思っていたそれは、


息を切らしながらやってきた先輩だった。





ライ
ナイト、ほんとかわいい……

ナイト
わぷ





ぼくのところに近づいてくるやいなや、


市街地だっていうのに勢いよく抱きついてくる。





ナイト
ちょ、先輩……?

ライ
僕がケンとばっかり話してるから嫉妬してたんだねぇぇ
ライ
僕にとっての一番の後輩はナイトだよ!

ナイト
……別に嫉妬してない

ライ
えぇ〜?
ライ
じゃあケンと話しててナイトと話せなくなっちゃってもいいんだ?

ナイト
それはやだ!

ライ
んは、ほんとかわいいねぇ
ライ
僕の家来なよ

ナイト
……行く





そのあとぼくらは、


先輩の家で一緒に夜を過ごしたのだった。





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