現在、花牟礼🔋61% 御影🔋80%
出会いは7歳⋯僕の家は普通とは違った
両親が毎日のように喧嘩をしていたと思ったら
急にお父さんが帰ってこなくなった
初めはどういう意味か分からなかった
そしてお母さんはお金を置いてよく帰らない日が増えた
よく分からなかった僕は母さんを探して
外に出歩いていた
そこで彼らと出会ったんだ
それからは家の人の目を盗んでよくこっそりと
彼らと話したり遊んだりしていた
しかしいつになってもお母さんが帰ってこない
いつの日か知らない大人が来て
僕を知らない所へ連れていった
その日からみんなに会いに行けなくなった
まただ、どこか深いところまで沈んで静かな場所に
まるで深海にただひとりいるような感覚
『⋯ここじゃない』
気が付けば施設を抜け出し飛び出していた
僕の帰るべき場所⋯母を待つあの場所へ
しかしそこには別の家族が暖かい家庭を作っていた
一目見てすぐわかったあの時あの頃の彼らだ
久しぶりに見た彼の姿は変わっていたが
変わらない所も多くあった
その時はただなんとなく彼らの手を取った
彼らの手は暖かく強い手をしていた
それから色々な始めてなことをして回った
夜の街はいつもよりキラキラしていて
友達はみんな面白くて、僕の話を聞いてくれて
みんなと食べるご飯は前よりも美味しかった
それでも深い場所にまだ僕一人のような感じがした
そして楽しいと思うほど急な不安に狩られる
怖くて息苦しく今にも震えるような不安が⋯











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!