うーん…外に出たのは良いけど、フィオレはどこに行ったんだろう?出ていく前にルーラに聞いとけば良かったなぁ。この国自体、結構田舎だからそんなに行くところないだろうに。1番都会な場所といえば坂を降りたところにある中心街くらい…あ、中心街に行ったのかな?中心街なら、色んなお店があるし、逆に考えると中心街以外に行くところないし。よし、中心街に行こう。私は鼻歌を歌いながら坂を降りた。この格好見たらフィオレはなんて言うかなぁ。ちょっと気合い入れて1番お気に入りの髪飾りも付けちゃった。「可愛い」って言ってくれるかなぁ。坂を降りたら、人の賑やかな声が聞こえてきた。1人で中心街に行くのは初めてだからワクワクする。「Welcome」と書かれている門をくぐったら一気に楽しい雰囲気が流れてきた。お屋敷の静けさも好きだけどこういう楽しい雰囲気も中々良い。私は色んなお店を回りながらフィオレを探すことにした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!