冬弥side
今日の練習も一段落付き、各々が休憩し始める。
彰人は、口ではこう言うが、結構顔に出やすい。
満更でも無さそうな顔だ。
二人に別れの挨拶を告げた後、俺たちの間に数秒間の沈黙が訪れる。
と、人気の無さそうな路地裏に行こう、と手招きされる。
こういう時は、彰人がこれからすることが大体分かる。
分かっていながらも、俺は拒否することはしない。
彰人と居られる時間が、一番幸せだから。
俺が壁側に寄りかかり、彰人が壁ドン?という状態で何回もキスを重ねる。
軽く触れ合うような、所謂バードキス、というものらしい。
疲れで二人とも軽く興奮していて、バードキスでも充分なくらいに気持ちが良い。
路地裏にしばらく、リップ音と互いの名前を呼ぶ声が響いた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!