ねぇあなたちゃん♡
遊びに行かない?♡
……やだ、絶対貴族会でしょ……
なぁーんでこんな時に限って
勘がいいのかしらねん
いつも私が鈍感ってことですか?
違うわよん♡
アムリリスとはあれから良好な関係だ
週に2、3回、あるいはほぼ毎日文通している
本当にスマホでメールを打つみたいに
手紙を書けばすぐに返事が来る
ただ1つ問題が……
なんでそんなに私と貴族会に出たいの……?
んー?あなたちゃんが私の愛だってことを
みんなに知らせるためかしらん♡?
愛ってそんな大袈裟な……
せめて友情でしょう?
大袈裟じゃないわん♡
アスモデウスにとってはどんな“情”も
愛ですものん♡
アムリリスがどうしても私と出たい
と駄々をこねること
どうしてそんなに嫌がるのん?
もしかして、私と出るのは嫌かしら?
そういう訳じゃないよ、ただ……
みんな立場が上の人達ばっかりだし、
なんか気を使って疲れるんだよね……
んー、じゃあ認識阻害でもかければいいんじゃないかしら?
認識阻害?
あのなんか顔がモヤモヤするやつ?
人間の私にかけてそれ効くのかな……
そうよん、それをかけると
いつもよりは目立ちにくくなるわねん
認識阻害が着いたものをつけるのもいいのよ♡メガネとかイヤリングとか
なるほど
それに、今度の貴族会にはクウィン家のご令嬢も来るって噂よ?
1度あってみるのもいいじゃない♡
……そうかもね
クウィン家とは前のいざこざもありそうだし
人目見ておく分には損は無いはず
向こうが私をどう思ってるか分からないが
まぁ、恨んでいるのは確かだろう
人間誰しも、
生きているなら恨みは買うものだ
ならおそろいコーデで行きましょう♡
服は私のを貸したげる♡
え、え!?ちょっ!
ほら早くー♡
ん〜!やっぱりあなたちゃん
とぉっても似合うわん!♡
い、意外とシンプル……
もっとなんかこう、
ロリータみたいな服着せられるかと思った
スラッとしたドレスは細身に見えてかなり良い
でも、私と言うより
アムリリスの方が似合ってる気がする
あなたちゃん
?
ス……
ん?
何?これ……
悪い虫がつかないようにね
私のって印よん♡
そう言ってアムリリスが着けてきたのは
アムリリスが着けているのと同じイヤリング
本当はピアスの方でも良かったけど、
あなたちゃん傷つけたら
魔王様が黙っていないものねん♡
……そうですね
んもう!敬語は外していいって言ってるじゃない♡私とあなたちゃんの仲でしょ?
うん、そうだね
ヒソヒソヒソ……
あそこにおられるのはアスモデウス様か?
隣にいるのは、従者か何かか?
噂で聞いたわよ、魔王様のところの子がアスモデウス様と仲がいいって……
およし!クウィン家の方もここにいるのよ
ふふっ♡噂されちゃって、
アムちゃん妬いちゃうわ♡
あんまりいい噂じゃないと思うけどね……
カツカツカツ……
ヒールの音
誰かが近づいてくる
あら、そこにいるのはアムリリスじゃないの
……挨拶もなしにズカズカと
不敬質じゃないからん♡?
はぁ?ここの主催者は私よ
そっちが挨拶にくるべきでしょう?
今回の貴族会はこの私、
クウィン・アビリアが主催なんだから
!
この人が、クウィン家の長女……
今いる私の場に、
本来なら居たはずの人……
あら、そっちはあんたの従者?
地味で使えなさそうねw
……うちの子のことあんまり悪く言わないで貰えるかしらん♡?
うっかり殺しちゃいそうで♡
ねぇ♡?
っ……
ズンッとその場の空気が重くなる
アムリリスの癪に触ったのかな
随分とピキってるみたい
(うわぁ、バチバチだァ……)
ほんとに虫唾が走る……
あんたも、あの女もっ……!
(私!?)
大体なんなのよ!私とデルキラ様との婚約は前々から決まっていたことでしょう!?
よりによって、なんでっ……
あんな小娘にっ……!!
あらん、
そういうところじゃないかしら♡
強欲で傲慢な貴方が
縛られるのが大嫌いなあの方に
合わなかっただけじゃない♡(クスッ
っ……!!
(アムリリスも容赦なく煽るな……)
口元をギチギチとならして
不愉快の絶頂でもあるかのように
アビリアは心底腹を立てた顔をして
アムリリスを睨み続けた
それでもなお、ひるまぬアムリリス
さすがアスモデウスの家系と言えるか、
それなりの度胸と圧を持ち合わせている
調子に乗らないで……
私たちはずっとあの場所を守り続けてきたのよ?何百年とずっと!
あの男ならまだしもっ……!
何を今更ノコノコとやってきた小娘に取られて溜まるもんですかっ……
どんな手口を使っても
必ず取り返すっ……
あなたがどれだけの地位を持とうとも
あの子に手を出せば終わるわよ?
「乙女の嫉妬は怖いもの♡」
「どんな危険を背負おうとも
目的のため手段は問うな」
それが我がクウィン家の家訓
「数百年と続いた執着が婚約破棄で終わるとでも?」
……!!(ゾクッ
今、こっちを見た?
もしかして、気づいてる?
いや、そんなはずは無い
アムリリスが認識阻害をかけてくれているはず
バレるなんてことは、絶対に……
んっもう♡うちの子虐めないでって
言ってんじゃない♡
皆まで言わなきゃ
わかんないかしら……?
いいねして作者を応援しましょう!
この小説を読んだ方は、こちらの小説も読んでいます
- ノンジャンル
【⠀誘惑生徒⠀】
『 なっちゃいましょ 。 幸せに 』 _____ コメディ & シリアス アニメ勢 、 ネタバレ注意 。
favorite 9,484grade 1,333update 2024/07/27 - ファンタジー
自 然 に 愛 さ れ た 悪 魔 は 、 元 人 間 で し た 。
「あー…何もない。暇。」 「魔入間の世界に行きたいなぁ…」 「え、は、ここ…え…?」 魔入間が生きがいの 元・人間の私は、いつのまにか 自然に愛された悪魔になっていました。 日常編➡️https://novel.prcm.jp/novel/unXqP53ZCtZjGeKdmcsv ❀ 2024. 08.02 完 結 ✿
favorite 10,028grade 832update 5日前 - ノンジャンル
双子生徒 .
「 お姉ちゃん 。何馬鹿なことやってんの 」
favorite 2,549grade 464update 2日前 - ファンタジー
デルキラ様の最強SDが通りますっ
″これこそが、完成していて 完結した感情″
favorite 4,609grade 1,067update 5日前 - ファンタジー
どうも、不審者です。【魔入りました!入間くん】
「どうも、不審者です。」 できるだけ、にこっと笑って、不信感を募るように。 そう思いながら、私は、バビルスに侵入した。 ・シリアス ・イフリート夢 ・夢主以外にオリキャラでます ・捏造妄想多数 ・なんでも許せる方向け ・強姦、虐め、嘔吐要素あり。地雷配慮してません
favorite 3,004grade 780update 2024/07/29 - ファンタジー
伝説の魔王代理、眠りから覚めたようです
伝説の魔王‥デルキラには、生涯で一人だけ、師と仰いだ存在がいた。 その者は、かつて魔界を作った悪魔の一人‥悠久を生きる伝説の悪魔。 彼女は最後の弟子との約束を守る為、長い眠りから覚めたらしい
favorite 534grade 309update 2024/07/25 - ファンタジー
入間の護衛兼おトモダチ
『入間様のためならこの命だって惜しくない』 ⚠️漫画、本誌ネタバレあり
favorite 665grade 152update 2日前 - ファンタジー
教師達のお世話はたいへんです…
『 教 師 が だ ら だ ら し て ど う す る ん で す か ッ ッ ! ! ! 』 『 生 徒 達 の ほ う が ま だ ま し な ん じ ゃ … 』 だらけすぎる教師達とある1人の少女のおはなし… ※ パ ク リ は × ※ 参 考 に な ど に し た い と き は コ メ ン ト を お 願 い し ま す 。 ファンタジー/累計 15位 ありがとうございます‼︎ すべて/デイリー 116位 ありがとうございます‼︎ スポットライト/累計 87回 ありがとうございます‼︎ https://novel.prcm.jp/novel/nyjYs2fJIbN3jxg4MArv こちらの作品の番外編的な感じの作品です! 主にリクエストを答えようと思っています!! よければお供にどうぞ🙌
favorite 43,533grade 1,592update 2日前 - 青春・学園
魔王デルキラの娘は魔界中から愛される
魔王デルキラには一人の娘がいた。 それはそれは大事に何一つ危険がない所で育てられたという。 だが,,,そんなある日魔王デルキラと共に姿を消してしまった。 魔界では魔王を失った悲しさと魔界での光(姫)まで失ってしまった悲しさで何年も暗い世界が続いたという,,, ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ⚠️注意 ・キャラ崩壊あり ・愛され ・ヤンデレ要素🐜 ・GL要素🐜 苦手な人は今すぐ回れ右
favorite 11,249grade 1,327update 3日前
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- 青春・学園
言葉の値段
国家がね、新しくなったの。 日本語って、沢山の表現があるでしょう?綺麗な言葉とか、優しい言葉とか。 ある人がね、言葉を大切に思うあまり、自分のものにしたいと考えたんだって。 それでね、その人、言葉を買ったの。その人が買った言葉はね、えーと、えーと、あ、そうだ。その人が言葉を買ったから、その言葉はその人しか使えないの。 だから、私もここに書くことは出来ても、口には出せない。 それが、法律で定められたの。合憲だって、最高裁が判断したの。 そうだ、だから、君も口には出してはいけないよ、この言葉はその人のものだから。 『ありがとう』 __________2300年、桐生一彦氏が100万円で落札。
- 恋愛
blue 人魚の幼馴染は海賊若頭
大好きだった男の子は、海賊の頭になっていた。 『海の支配者になりたければ、九つの宝を集めよ』 海賊たちはその言い伝えを信じ、九つの宝を探す。その宝の一つが人魚だ。 昔、海の魔女に虐げられた人魚は、皆陸へとあがり、人間となった。現在その人魚の血を引く者は、渚一人しかいない。 渚を狙う多くの海賊たち。その中に、あの男の子もいた。 再会した彼は、「あの頃の俺と、今の俺は違う」と言い、渚を捕らえた。 ☆★☆★☆★☆ *誤字、脱字、間違った言葉の使い方などあると思いますが、気づいた所は直していきます。また、完結するまで内容を修正する事もあります。 *軽い表現ではありますが、戦闘や性行為を連想させる場面もございます。 *この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
- ミステリー
白夜の町の記憶
『ひとりぼっちってね…お人形さんたちが思っているよりも…ずっと寂しいんだ?』 目が覚める謎の空間に来ていた、主人公達5人。自分が寝ていた場所にある名前の一部以外に何も手がかりがなく、今まで何をしていたか、どこから来たのか、などの記憶が無い5人は「黄色いパンジーさん」によって閉じ込められた空間から脱出するため手がかりを探し出すー ー1人の寂しがり屋の女の子によって始まった少年少女の脱出系ミステリー作品 11月7日〜 チャレンジ作家
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!