前の話
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この世界が、嫌いだ。
みんなは私の敵。
いじめられている。
親は、仕事で話をすることもできない。
今日も、来たくもないのに学校に来ている。
思わずそんなため息をついた。
不意に、後ろから声がかけられる。
うざい、あっち行けよ
教室につくと、視線が向けられる。
もう来るなよ、この最低野郎が
と言わんばかりの視線だ。
そして、授業が終わり、休み時間。
私の居場所はないので、屋上へと行く。
いじめは正直どうでもいい。
正直、あいつにだけ仕返しができれば問題はない。
ただ、周りを巻き込みたくないだけ。
まあ、さすがにしないけど
ぼーっとしているとき、空を見上げたら。
ドラゴン?竜?のような生物が空を飛び、
その隣には鳥が飛んでいたのだ。
しかもただの鳥ではなく、虹色の羽をもつ鳥である。
目をこすってみたが、まだあの生物はいる。
頬をつねって見たりしたが、いたいし、まず夢ならこんなに風がリアルじゃない。
すると空から羽が降ってきた。
とてもきれいな、虹色の羽だ。
だが、後ろから伸びた手にその羽は奪われる。
怒りで我を忘れた。
今考えたら、何でこの羽を取り返そうとしたんだろうか。
勢いでビンタを食らわせてしまった。
今日、下校するとき。
きっとまた来るんだろうな。
すると。
足元が光り出した。
これが、すべての始まりの物語。
この話に続く。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。