第6話

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2025/02/04 07:00 更新
それから毎夜、ラファウとフベルトさんと一緒に観測をしている。
フベルト
ふむ
フベルト
ここ数日、精度が上がってきているな
フベルト
何かあったのか?
ラファウ
......
ラファウ
...あの、
ラファウ
フ、フベルトさんは何故危険を冒して...
ラファウ
天国を捨ててまでこんなことをしてるんです?
ラファウ
神を否定したいのですか?
神、ねェ〜...
フベルト
逆だ
フベルト
神を信じるからやるのだ
フベルト
人は皆、現世このよは醜く貪欲でけがれていて、
フベルト
天国あのよは清く美しいと言う
フベルト
だが、私はそんなの認めない
フベルト
神が作ったこの世界は、
フベルト
きっと何よりも美しい
フベルト
それを知るのに盲信も金銭も地位もいらない
フベルト
知性だけ備えて、小さな頭蓋の中で神の偉業を理解してみせる
フベルト
故に私は聖書ではなく自然を読むのだ
あなた
!!
この人、学者として凄い。尊敬せざるを得ない。
真理の為にここまでの考えを持ってるなんて。
ラファウ
そ、そんな人生...怖くはないのですか?
フベルト
怖い
フベルト
だが怖くない人生などその本質を欠く


フベルト
ああ、それと
フベルト
観測は今日で終わりだ
あなた
ラファウ
え!?
フベルト
1人で続ける方法を見つけた
ラファウ
で、では僕は明日から何を...
あなた
僕も何をすれば...
フベルト
さぁな
フベルト
君の自由だ
フベルト
だが、
フベルト
天文やれ
フベルト
自分の為に。

フベルト
まぁこれは提案だ
フベルト
では今まで、ありがとう
あなた
...
呆気なく終わった。

...天文、ねぇ...
別に好きでもないが嫌いでもない。
興味がある訳でもないが、興味がない訳でもない。
あなた
はぁ〜あ
一体どうしたもんかねぇ
あなた
うん?
家に帰る途中、フベルトさんがいた。
あなた
フベ___!
あなた
...
その近くにはラファウと...


             異端審問官がいた
状況を見るに、ラファウの家から異端とされるノートが見つかったんだろう。
が、フベルトさんが庇ってる...?
しかも連行された!!

この距離じゃどうしようもない。助けようがない。
近くても、審問官相手じゃきっとどうにもならない。
あなた
くそっ












そして、フベルトさんは焼かれて死んだ。
あなた
...
悲しんだところでどうにもならない。
ただ、
...地動説、引き継いでもいいかもな。


あんなに感動したんだ。
そんなものを、すぐにポイッと放り投げることはできない。
ラファウはまだ無事だ。共同研究すれば進みは早いかもしれない。ただ、バレるリスクは倍増する。
後日
あなた
はァ...
流石に1日で悲しみが消える訳ないか。

...さて、今日も観測行きますか...。
あなた
はああぁぁぁぁぁ
フベルトさんに教えてもらった観測地、ここの夜空は最高で最低だよ。
なんせ、来る度に思い出させてくるんだから。





あなた
ふぅ...
観測をし終えたとき、オリオンベルトが云々と言っていた山に向かう人が見えた。
こんな時間に何を...
そこまで遠くない。走ったら追いつきそうだ。

私は好奇心に駆られ、人を追いかけた。
できるだけバレないように音を立てずに付いていく。
山の中は暗くて顔が見えないが、身長は小さめのようだ。歩き方的には男だろう。

どこまでくのだろうか?もう少し歩いたらきっと山腹あたりだろう。

そう思っていると、人影はいきなり止まった。
どうしたのだろうかと木影から覗こうとした時、

パキッ
あなた
???
???
誰だ!
私としたことが、なんという平凡で馬鹿らしい失態。
バレたので仕方なく木陰から出て、人と向き合う。
あなた
???
はぁ?
色こそよく見えないが、形と声的に、ラファウだ。
ラファウ
なんであなたが
それはこっちのセリフでもある。
あなた
不審な人物がいたから興味が湧いて
ラファウ
はァァァ?
そんなに意味が分かりませんみたいな顔されても。
事実だもの。好奇心には勝てませんよ。
あなた
で、ラファウも
あなた
なんでこんなところに?
1番の疑問を問いかける。
ラファウ
...昨日、フベルトさんが連行されたとき、これを渡されたんだ
あぁ、そういえば何か渡していたような気もする。
あなた
これは...
ラファウ
オリオンベルトのペンダントだ
...もしや、あのオリオンベルトの話は全て考えられたものだった...?
あなた
じゃあここって...
ラファウ
そう、あそこで見た時の中心星の山
ラファウ
で、これを見つけた
そこには少し大きな石箱があった。
あなた
これ...手紙が入ってる
ラファウ
本当だ...
あなた
中身は...
__この手紙を読んでいる貴方へ。

不躾ぶしつけな前置きで申し訳ないが私は貴方が誰だか知らない。
しかし、最も信用のおける物にこのペンダントを託すことにしている__では本題に入る。
以下の書類は私の人生を捧げた、地動説の全てだ。
そこで貴方を全面的に信頼して、私のやり残したことを頼みたい___
どうかこの全てを燃やしてほしい。

私は誰より地動説に接近した自信がある。
それ故私だけが悟っていることがある。

地動説は、恐らく証明できない。

不確定要素が多すぎる。きっと本当に神の領域なのだろう。だとすればこの不完全な説は消えるべきだ。
しかし、私は未練がましく燃やす勇気を持てず、さらに傲慢にも私より優れた人間に焼却されることを望んだ。
それが貴方だ。貴方なら燃やせる。
貴方の"理屈"は、私の"直感"よりずっと強い。
貴方ならやれる。依頼報酬は箱に同封した。十分な額だろう。
__では任せた。
ラファウ
...
あなた
...
流石にこんなの燃やせない。燃やしたくない。
私は、絶対に燃やさない。

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