第9話

9話
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2024/08/01 13:00 更新
中村 瑞穂
数時間ぶりだね。”立花 なぎさ”
立花 なぎさ
…どういうつもり?
中村 瑞穂
さぁね。
そんなに警戒しないでよ。
ほら、ここ座って。
立花 なぎさ
……いや。くだんないことに付き合わせないでよ。
立花 なぎさ
じゃぁ、帰るわね。
ガチャッン
立花 なぎさ
っ………!!
開かないわよ?
私の思い通りだからね。
立花 なぎさ
ハァ……何の用なの?そこまでして。
ここ、座って?
立花 なぎさ
チッわかったよ。座れば良いんでしょ?
じゃぁ、話をしよう。
まず、質問がある人はいるかな?
立花 なぎさ
まず、私に何を求めている?
私たちへの協力。
立花 なぎさ
ここは何処?
現世と後世の狭間に存在する【遺書代筆店】
立花 なぎさ
なんでここにこいつがいる?
そう言って瑞穂を指差す。
“いじめ”の相談をされたから。
話し合いに被害者を呼ぶのは常識じゃない?
立花 なぎさ
……
立花 なぎさ
私が加害者だと?
そうと、被害者言ったんだから間違えようが無い。
立花 なぎさ
…お前っ
はーい。話し合いが先だよ。
質問は以上?
立花 なぎさ
私が謝れば良いの?
いや、君に求めているのは協力だ。
だけど、その過程で謝罪は義務だと私も瑞穂も思っている。
立花 なぎさ
(このガキ……なんなの…)
立花 なぎさ
嫌だと言ったら?
“あの音声”をばら撒く。
立花 なぎさ
‼︎
立花 なぎさ
わかった。謝る。
立花 なぎさ
瑞穂。
中村 瑞穂
………
立花 なぎさ
悪かった。いじめて。どんなに謝ってもどうにもならないし許したく無いのも分かる。だけど、あんたも分かってくれるよね?あいつ千里には逆らえなかったんだ。悪かった。
中村 瑞穂
うん。分かるよ。でも、絶対に許さないからね。
立花 なぎさ
……うん
じゃぁ、なぎささん?ここにサインして
そういって今の言葉をメモされ最後に


    “瑞穂に暴行を加えないことを誓います”


と書かれた契約書を渡された。
立花 なぎさ
あ…はい。
大層な契約書に戸惑いつつもサインした。












その瞬間だった。
立花 なぎさ
え…、、
サインした契約書が、燃えたように消えたのだ。
中村 瑞穂
(消えっ……)
ん?どうした?
立花 なぎさ
なんで…消えっ…
あぁ〜見たことなかったか。こっちの世界の契約書は上書きされたりしないように双方が納得してサインしたら消えるんだよ。ちなみに破ると“死ぬ”よ。
立花 なぎさ
(怖すぎだろ…)
じゃぁ、なぎささん?
立花 なぎさ
は、はい。
貴方は瑞穂に直接暴行は加えない。それで良い?
中村 瑞穂
ねぇ…、なんで直接の暴行だけなの?いじめ全般にして欲しいんだけど。
こうしたのは二つの理由がある。
一つ目。
いじめの基準がはっきりとしていないから。
いじめは本人が嫌だと思ったところからというのが現世の常識だ。
だから、いじめという括りだとややこしくなる。その上、契約書が認識しきれない可能性がある。
誤作動で人を殺すわけにはいかないからね。
中村 瑞穂
二つ目は?
二つ目は、千里に逆らえないという状況があるから。
なぎさだけではこの状況は覆されない。その場合、なぎさは瑞穂に直接的な暴力は与えない。勿論千里にバレないようにというなぎさの努力は求められるけど。
中村 瑞穂
ふーん…
立花 なぎさ
(さっきまでなぎささんだったのに……呼び捨てになってる……)
今日は喋りすぎちゃったね。
立花 なぎさ
協力はする。
立花 なぎさ
だけど、中村に暴言とかは吐くかもしれない。それはマジで悪いとも思う。
立花 なぎさ
(そんなことで自分の位置が揺るがないなら…安いもん。)
中村 瑞穂
わかった。邪魔はしないでよ。
じゃぁ、遅いし帰ろっか。
うまくやりなよ。
パチンッ
中村 瑞穂
え…?私は?
あ、うん。伝えたいことがあっ残ってもらちゃって。
中村 瑞穂
何?
遺書の内容考えてきてね。
中村 瑞穂
あ、うん。わかった。
なぁ、聞きたいことあるでしょ。
中村 瑞穂
っ…!なんでわかったの…?
勘。
中村 瑞穂
鋭いね。
まぁ
中村 瑞穂
何で立花はここが何か聞かなかったの?
あー……ここが何をする場所なのかってこと?
中村 瑞穂
コクッ
うーーん?なんでだろぉねぇ?
中村 瑞穂
絶対知ってるじゃん……
呪いかけてたからかなぁ…
中村 瑞穂
そ、それ大丈夫なの…?
多分?
中村 瑞穂
(疑問系なんですが…)
都合の悪いところは強制的に答えさせてたり思考回路操ったりするくらいだし。軽いし…多分大丈夫だよ。
それに、呪いの効果はこの空間だけでしか通用しないし。
中村 瑞穂
大丈夫……か。?
たぶんっ!
まぁ…死んでもこっちに不利益はないしうざい奴が死んだだけだし!
中村 瑞穂
それも…そうだね。ふふっ
じゃぁ、考えといてね。
そろそろ試し書きするから
中村 瑞穂
うん。
パチンッ

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