ころん side,
その日の夕飯、彼女は俺たちに向かってそう告げた
笑顔でそう返す二人を横目に
僕は何も言えなかった
ただただ、言えなかった
開いた口は、のどが渇くばかりで
注いでいた味噌汁を自分の指に零してやっと
自分が冷静でないことに気がついた
無唱能力でバレないように手を冷やす
指先の芯まで冷たくなる
不思議そうにこっちを見ながら小さなおにぎりを頬張るうぇんとろう
普通の鬼ではありえないが
2人はご飯を食べる
やはりこのような行動が人間を襲わないのとつながってくるのかなと心なしか思う
ぎこちなく言ったのが分かったのかもしれない
神妙な面持ちになり、
そう言った
その言葉に、安心したい
何度もそう思うのに
行かせちゃいけない
そう思っている自分がいる
僕はうぇんくんじゃないのに
未来が見えるわけでもないのに
僕は、この結末を知っている、、?
そんな不安を打ち消すために
大きな声で見送った
真菰が死んだ
そう、鱗滝さんからは一言だけ告げられた
辛かった
苦しかった
あの時、止めることができていたら
真菰は死ななかった
真菰が、死んだ
山へと走った
泣いたよ
声が枯れるぐらい
必死に鍛錬したよ
身体が壊れるぐらい
一年経った
僕たちが11歳になった
そんな時だった
2人が、そう言ったのは
信じたくなかった
だって、同じように思ったんだ
死んじゃうって
ここで引き止められなければ、大切なものが変わってしまう
気がついたら、鱗滝さんにすがっていた
その日が初めてだった
鱗滝さんの前で泣いたのは
どんなに泣いても
どんなに縋っても、鱗滝さんは止めた
もちろん、僕の呼吸はまだ未完成だし
他のみんなも発展途上で
僕は、泣き腫らした顔で見送ることしか出来なかった
僕が謝ったってどうにもならない
そう、分かっている
それなのに、気がついたらそう言っていた
別にその場にいたわけでもない
ただ、守れなかった
その後悔が一気に押し寄せてくると共に
全身が熱くなった
目の前がくらくらして
普通に座ったままでいられない
心配させるわけには、いかない
おぼつかない足取りで前へと進む
今まで、病気になんて一回もかかったことがない
今まで感じたことのないような熱さ
目の前には倒れるぷりっつとまぜ太
肩で息をするあるびおに
壁に掴まったらいとあっきぃ
みんな、同じように辛そうにしていて
、朦朧とする意識の中、見たことのない景色が見える
6色に光る何か
高い檀上
広い場所
真っ暗なところに照らされる
何これ、知らない
たくさんの四角い物の前必死に話す誰か
知らない人のはずなのに、見たことのない人のはずなのに
心の中の自分が否定している
これは、ぼく、、?
こ、ろん
り、、、いぬ
るぅ、、と
じぇ、る
な、なも、、り、、
、、さ、とみ、、?
すと、ぷり
僕は
僕は__________











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。