朝、玄関を出ると、
いつものように東条が家近くで待っていた
……んだけど……
なんか東条がスマホの画面見ながら
ニヤニヤしてて、どうしたんだろう。
東条は後頭部を掻きながら、
もごもごと口を開いた。
東条はそう叫びながらしゃがみこんだ。
すると東条は絶望したような顔をしたあと、
何やってんだよ俺は!!と言いながら、
セットしてきたであろう髪を
自分でクシャクシャにした。
そのままちょっとした後、
何かを決心したようにスっと立ち上がると、
僕を見つめた。
東条はそう言うと、
スマホの画面を僕に見せた。
そこには、教室でマスクをした僕が
椅子に座っている姿があった。
言ってくれたら一緒に写真撮ったのに。
……ん?マスク?
え、でもマスクしてた時って……
東条は僕に深く頭を下げた。
東条の不安そうな顔が少しでも和らぐように、
精一杯の笑顔を東条に向けた。
すると、東条は大きなため息をついた。
そう言って東条は僕の肩に腕を回した。
東条は僕の腕を引っ張って走り出した。
僕は東条の背中を見ながら走った。
なんか東条、主人公みたいでかっこいいなぁ
なんてこの時思ったのは心の中に閉まっておこう。
そんな若林が東条の想いに気づくのは、
まだほんのちょっと先のお話。
この話、東条sideも読みたいよって方がいましたら
出そうかなーと思います!














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!