店のあちこちから視線が集まる 。
大抵は 、 VIPルームに驚く者や 、
どんな金持ちか一目見てみたい と言った
興味を示すもの 。
そんな野暮な目線を気にすることなく 、
淡々と奥のVIPルームへと足を踏み込むお客様 。
しばらくすると身なりを整えたキャストがルー
ムへと入る 。
そう笑って見せるお客様 。
気をきかせメニューを差し出す
間髪入れず 、 常識的に一度否定を挟もう
と口を開く 。
少し威圧 、 いや威厳を感じ大人しくボー
イを呼びつけ好きなものを注文する 。
男とはいえど 、 綺麗な顔立ちに見惚れそ
うになる 。 それを阻止したのはボーイの
存在 。
『 お待たせ致しました 。 』
そう静かに言い放ち 、 お酒を淡々と置き
礼儀正しく一礼し部屋を出ていくボーイ 。
そういうや否や 、 グラスに最初の酒をそ
そぎお客様の前へと差し出し自分のグラスに
もそそぎ終わったところで声をかける 。
二人で静かにグラスを傾ける 。
不思議とそこには気まずさなど微塵もなかっ
た 。 夜も更け 、 しばらく酒を飲む 。
酔ってきたのか 少しはっちゃけた話題もは
なす様に 。
すると素早くボーイを呼び止め 、 伝票
を出す
冗談混じりに返しつつ 。
店を出ようとすると後ろから声をかけられる
ぽんぽん と三途の頭を撫でると 、 タイ
ミングよくお客様のお迎えに来た高級車が店
の前でとまり黒服の男が車のドアを開け一礼
した 。
と 深く礼をし車が見えなくなるまで頭を
上げず深く感謝を示した 。
表世界が眠ったこの深夜 。 裏世界は目を
覚ます 。 今宵もホストクラブ 、 梵天
にて貴方様のご来店をお待ちしております 。
入店方法は一番をご覧くださいませ 。
/
黎さんへ
ご来店頂き誠に有難う御座いました
また一緒に話しましょうね
楽しみにしてます 。
鶴蝶より
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。