ー春休みが明け、私達は進学。…まあ、中高一貫だから、誰と別れるって訳でもない。
私ーあなたは、今日から高校1年生。
桜はまだ咲く気配を見せない、でも楽しげに春の風にゆらゆらとその身を揺らしている。ー
〈そんな風景を横目に、登校する足に少し期待を込めて、地面を蹴っていく。〉
…心で思ってたはずだけど、どうやら声に出てたみたい。すると間もなく、私の後ろを歩いていただろう少年達が
私に飛びついてきた。…ん?少年、“達”…?ふたりいる…??
…うん、抱きつきながら言われても。元気で何よりだけどね…?
…可愛いけど。可愛いんだけどさ…あぁほら、周りの人が見てるよ…嬉しいけど、それは今度やろうね〜(照)
うん、やっぱり2人は純粋で可愛い。ゴンは嬉しそうに笑ってるし、キルアはちょっと照れてそっぽ向いてるし。
2人には世間の闇を知って欲しくないな〜なんてね〜。私もあんま知らないけど(苦笑)。
…あなたはまたしても、誰かに飛びつかれる(文字通り)…
〈呆れて笑いながら、少し拗ねるカルトの頭を撫でる〉
カルトは今日から中等部1年生。ようやくこっちの学校に来れたんだもんね。
とはいえ…
〈カルト、抱きついたまま少し照れる〉
…いや可愛いな、この子。ゴンとキルアとはまた違う可愛さが…
ゴンは優しいなぁ〜!すごくいい所だよね!
…ちなみに、まだゴンもキルアも腕を離してないから、実質3人に抱きつかれてるんだけど。
キルアくーん?あなたの台詞はどこへ…
〈何とかかんとか3人を離し、隣で歩き始める〉
〈残念そうにしつつも、笑顔で答えるゴン〉
〈離れてはくれるものの、ちゃっかり“後で”を約束してくるキルア〉
〈不満そうな顔で、渋々離れるカルト〉
…いやだから、可愛いんだよね?カルトなんか、嫉妬でもしてるのかなぁ、顔が少し赤いし、目は見てくれないし…
私はまた、心の声を口に出していたみたいです。
3人の顔が赤くなっていました…(男の子に可愛いは禁句だったか…?)
照れてるなあ、これは…
ゴンは嬉しそうにニッコニコしてるけど、キルアとカルトは顔真っ赤だし…
純粋ピュアとは、こういうことを言うんでしょうねきっと…
…その時、私の肩に手が置かれた
私の肩に手を置いたのは…そう、私のひとつ上の先輩、イルミ!と、後ろに居るのはその友達の、ヒソカ。
…いやなんか、会って数秒で煽られたんだが?
何なら、後者は…発言内容がギリギリなんだよなぁ。普通に褒めてくれればいいのに…
ちょっと怒ったつもり…だったけど、なんかそうは捉えてくれなかったみたい。
…わざと膨らませたほっぺ、イルミに両手で挟まれました…
何か若干笑われて、その後離してくれました。地味に話しにくかった…
ところでね、さっきから色々と視線を感じるわけですよ。
まず視線1、2、3。
ゴン、キルア、カルト。
…すんごい不満そう…
ゴンは我慢してるみたいな苦い顔だし…
キルアは怒りか何かにわなわな震えてるし…
カルトは顔真っ赤にしてるし…
こりゃあとで何かしてあげないと、拗ねちゃうなあ。
で、視線4、〜(数えるのすら面倒なくらい…)
…いや物騒なのはどちら様なのやら…。視線、というかもう会話聞こえるけど。
あんな陰に居られても困るし、出てきてもらうか…
ぞろぞろと出てきましたね、1本の電柱の陰から…
…狭くなかったのかな
おやおや全員が顔を見合わせてる??
私なんかまずいこといったかな…あ、私と行きたかった訳じゃない、とか…
不安に思いながら、みんなの背中を見る。
…嫌われてないといいなぁ。嫌われると、それこそ平和で静かな生活とはおさらばだから…
次話に続く。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。