鶴丸国永 side
俺の名前は鶴丸国永。
審神者を殺そうとしたら
手入れされて気絶した。
いやー情けない。
そしてここはどこだ。
本丸ではない。
政府でもない。
俺の夢か?
後ろにいつの間にか人が立っていたことに
全く気づかなかった。
気配を感じない。
影が薄い。
いやどうでもよくない
刀工や前の持ち主を含めるなら
そう言って穏やかに微笑む男
……微笑んだのか?
タレ目で下がり眉だからか
表情がなくても笑っているように見える
そう言う男は
俺を真っ直ぐ見つめる
え
信じる……か
人間は嫌いだ。
けど
あの審神者の手入れは
暖かかった。
……最初は冷たかったけど。
……信じてみても
いいかもしれない
……あれ
この顔
誰かに似てる気が……?
どうやら本当に帰すつもりらしい。
俺の体を反対側に向けて
ぐいぐい押してくる
……というか
カスミソウって何?
花だったよな?
純粋に思った。
行くなら一緒に行けばいい。
何か言った気がしたんだが……
まあいいか。
ひらひらと手を振る男の顔は
どこか
悲しそうだった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!