僕のことを怪訝そうな顔で見る
その表情一つも可愛いと思えてくる
しかも真顔はちょっと怖いけど
笑った顔は絶対可愛い
どっちかと言うとクールな部類に
入る顔立ちをしている
カタコトの日本語でそう言って
マスクと帽子を取払った
そうすると彼女は はあ … と溜息をつき
携帯を取り出した
何してるのかな …
もしかして連絡先教えてくれる?
それは韓国人の僕でも分かる単語
警察 … にもしかして通報されようとしてる?
そう言うと彼女は手を止め
また怪訝そうな顔でこちらを見た
その間に僕は自分の携帯で BTS と調べ
僕達の画像を探した
僕たちの画像を彼女に見せた
そうすると彼女は僕と画像を
三回くらい見比べて
警察に通報しようとしていたであろう携帯を
そっとポケットにしまった
こうゆう時 、テヒョニヒョンは
僕の気持ちをすぐ察してくれる
二人が出ていった店内は
僕と彼女の二人きり
ということは絶好のチャンスという意味
彼女の言ってることが分からない
言語の壁って大きい
彼女はまた溜息をついて
携帯を取り出した
また警察に通報するのかと思って
僕は一人焦っていると
“ 早くお帰りください ”
彼女の携帯から感情のこもっていない
機械の流暢な韓国語が聞こえてきた
そうだ!今の時代翻訳機がある!
僕も携帯の翻訳機能を開いた
彼女のガードはいわゆる鉄壁
今まで会った女性の中で一番固い
パッと彼女に視線を向けると
もう携帯もしまっていて
カウンターに肘をついて
僕の方を一瞥もしていなかった
最後にスマホにそう翻訳してもらい
大音量でそれを流した
相変わらずこっちを全く見てなかったけど
ちゃんと聞こえてはいるはず
そして僕はマネヒョンに引きずられながら
車へと引っ張られていった














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。