言わば冷戦 。
お互いの冷たい視線がぶつかる 。
思わず素の反応が出る 。
提案と言われた時点で叱られるわけではないと踏んでいたけれど 、一体どういう風の吹き回しで?
姉はこてっと首を傾げると 、てへっと笑う 。
これは可愛い__いや 、気のせいだろう 。
存外 、話は進んでいたようだ 。
いや…一族がこの話を持ってきたのかもしれない 。
私に「ウパさんとの婚約を蔑ろにされた」という感情はなく 、寧ろ「一族が私に価値を見出してくれた!」という喜びが 、私の無駄に整った顔に貼り付けられている唇というパーツを歪ませ_
その獰猛な笑みの本心を見抜いたのか見抜いていないのか 、姉は感心したかのように目を細めた__
634文字













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!