「だいじょうぶって、こわい」
くらい。
へやが、くらい。
でんきは、ついてるのに、
ちぐさの目には、くらく見えた。
ベッドのはしで、
ちいさく、からだをまるめる。
おなかのあたりが、
きゅって、ちぢむ。
なにがこわいのか、
じぶんでも、わからない。
でも。
こわい。
もう、いない名前を、よんでしまう。
すぐ、くちをおさえた。
よんでも、こないって、
しってるから。
ドクン。
むねが、はやくなる。
ドクン、ドクン。
あしが、びりびりする。
からだが、じぶんのじゃないみたい。
こえが、かすれた。
そのとき。
やさしいこえが、した。
ぷりちゃんのこえだった。
ベッドのよこに、すわってた。
ちぐさは、ぎゅっと、
ふとんをにぎった。
ぷりちゃんは、すぐにさわらなかった。
ただ、そこにいるだけ。
ちぐさの呼吸は、
まだ、はやい。
でも、さっきより、すこしだけ、
ばらばらじゃなくなった。
ちぐさが、きいた。
ぷりちゃんは、ちょっとだけ、考えてから言った。
その言葉が、
胸の奥に、ぽとんって落ちた。
こわいのは、
なくならなかった。
でも。
ひとりじゃない、ってことだけは、
ちゃんと、わかった。
ちぐさは、目をとじた。
なみだが、すこし、にじんだ。
それでも。
この夜は、
ひとりで泣かなくてよかった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。