昼休み
席を立とうとした時、声をかけられた
思ってもいない人に声をかけられて、混乱する
そっちから話しかけて来たのに刃物のように鋭い目を向けられる
あまりにも気まずい雰囲気に耐えられなくなり、逃げようとする
いきなり腕を掴まれる
何もわからないことによる恐怖に襲われる
驚いてそのまま固まっているとレトさんのほうから口を開いた
いきなり声をかけられたと思ったら脳バグるようなこと言ってくるし、女子の目線ずっと痛いし、奇想天外すぎて頭が回らない
キヨと同じようにキラキラした目を向けてくる
それも「上目遣い」で
TOP4ファンの私からするとその上目遣いはとんでもない核兵器だった
眩しすぎる笑顔を向けられる、まるで直射日光だ
レトさんが手を振ってきたので、私も振り返す
あたりを見渡して優愛ちゃん達を探していると、聞き覚えのある声が聞こえてくる
奥の方でキヨに巻かれたであろう女子が騒いでいるのを見てそう思う
若干呆れながら不思議そうにキヨが聞いてくる
ドンッ((
心臓が跳ねる
なぜかいきなり壁ドンをされていた
キヨに上から見下される
キヨの体で光が遮られてよく見えないが、睨まれているのは確かだった
何が起きているのか把握しきれなかったが、今のキヨはハッキリと怖かった
驚くほど静かな声で聞かれる
今まで見たことのない彼の姿に心臓がドクドクとなる
いきなりいつもの彼に戻る
少しホッとしつつも、やはりまだ心臓はなり止まない
2人で笑い合っているとチャイムがなった
このままにしとくのは良く無いとは思っていても、無意識に現実逃避をして楽な方へ進んでしまった
その行為が「地獄への入口」だとも知らずに
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!