緑side
突きつけられた銃口を
ゆっくりと持ち上げ、手で包み込む
いるまちゃんには、ずっと我慢させたな
ずっと、辛かったよね
それでも、重荷を持っててくれてありがとう
これからはそれを
俺にも持たせてよ
伝えたいのは
本当はそれだけ
すると
いるまちゃんの瞳から
大きな粒が零れ出した
挑発され
焦って言葉をかける
いるまちゃんの心の中にあるなにかが
多分、左右しているのだと思う
敵がフラフラと歩いてきて
いるまちゃんの頭を握る
必死に抵抗しても、当たり前だが聞き入れてくれない
その言葉に感化されたのか
いるまちゃんは俺の事を掴んで立ち上げた
取っ組み合いになる
攻撃はしたらいけない
けど
しなかったら殺される
次の作戦を考えていた時
いるまちゃんの持つ銃から
大きな音が出た
全てがスローモーションのように感じた
完全に胸を狙ってきた
流石に銃の威力には耐えられなくて
窓ガラスの方まで体が飛び
衝撃でガラスが割れた
ガラスの破片と共に
俺の体は、ゆっくりと降下していった
ここは四階だし
落ちたら必ず死ぬ
三階、二階、と
死のカウントダウンが行われていく
途中
仲間の焦った顔が見えた
まぁそれでもいいや
生きてくれるのなら
もう、それだけでいいよ
弾がかすって
ガラスが突き刺さって
痛い、けど
心地良かった
段々地面が近付く
俺は目を瞑った
目を開くと
らんらんにお姫様だっこされていた
自分で見ても痛々しい見た目だった
それでも、またいるまちゃんに会いたかった
体感ではもう五分は経っている
急がないと











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!