🐰「え、うわ?ごめん……は、鼻血!?」
なんてことだろうか。
鼻血でちゃうかも、じゃなくてリアルに出てた!
一緒にお風呂に入るどころか、一緒にお風呂入る妄想をしただけで………
👼🏻「しゅあ、ティッシュどこ」
🐰「んぅ、ベッドの枕の横……」
👼🏻「取ってくるから、下向いて自分で抑えてて」
🐰「は、はい………」
箱ごと持ってきて、雑に抜き取った3.4枚のティッシュをまとめて顔に押し付けられる。
それから無言で部屋を出ていって、約1分後に戻ってきたはには、ビニール袋に入った氷と、ハンドタオルを持っていた。
👼🏻「とりあえずベッド」
指差しで行けと指示されるから、大人しく言うことを聞いた。
隣にはにが座ると、ズンっとベッドが沈む。
👼🏻「風呂って聞いて、ヘンなこと想像したの?」
🐰「う……ちが、」
👼🏻「しゅあほんとに変態」
こっちが否定の言葉を発する前に、ハンドタオルにくるまれた氷がおでこにくっつけられる。
🐰「んッ……、冷たい」
すっごく冷たいけど、隣にはにがいるから効果はプラマイゼロな気がする。
止まりそうにない。
僕が鼻血を出して、それを手際よく処置してくれるはに。
どこまでもできる男すぎて、逆に寂しくなる。
いっつも僕ばっかり動揺して、この人はいつだって冷静極まりないんだから。
その余裕どっから来てるの。
🐰「………鼻血、この前食べたウイスキーバンバンのせいだよはに。チョコレート食べると鼻血出やすくなるって小学校の先生が言ってたもん」
👼🏻「はいはい、喋んない。大人しくして」
テキトウにあしらいながら、新しいティッシュを手渡してくる。
👼🏻「どんだけ出んの」
くく、と喉で笑われた。
🐰「笑わないでよ………」
👼🏻「こーいうのは普通、彼氏側が出すもんじゃないんですか、しゅあちゃん」
んんんん、不意打ちのちゃん付け意味わかんない、
余計にドバドバ出ちゃう。
🐰「うるさいいい、はにあっち行ってなんかしてて……」
👼🏻「べつにすることない」
🐰「スマホでも触ってればいいじゃん」
👼🏻「あぁ、しゅあのエロ本読んでればいいか」
そう言って立ち上がるから。
🐰「ええぇぇちょっと!?」
鼻にティッシュを当てるのも忘れて、両手ではにを引き止める。
🐰「待ってぇ、見ないでっ」
👼🏻「なに、やっぱおれに見せられないくらい過激なわけ?」
🐰「う、うん………」
👼🏻「うんって………」
だって、ヒーローとヒロインは幼なじみ同士で。 ヒーローははにみたいに、ちょっと意地悪い設定で、似てるし〜〜。
僕たちに似てるって思われたら、僕の気持ちバレちゃうかもだし。
イチャイチャシーンは、けっこう、ディープだし……。
🐰「だ、だめだよ……っ?」
必死で止めても、はには本棚のほうへ歩み寄って行く。
腰に抱きついた僕を引きずって、ついにはソレに手を伸ばしてしまった。
🐰「だめだってばぁ……!!」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。