第32話

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2025/06/04 12:47 更新





僕の必死な訴えは丸無視されて。



難なくその作品を手にしたはには、僕を見下ろしてにやり。

そしてなんと、表紙が見えないように巻いていたブックカバーまで外してしまった。




🐰「やっ、はに……っ」


👼🏻‎「やば、このタイトル……」


🐰「ほ、本棚に戻して!」


👼🏻‎「”意地悪な幼なじみの甘い指先に…….」


🐰「アーッ!読み上げちゃだめ…だめなの……」




はにの手中にあるソレを奪い返そうと手を伸ばす。


僕が伸ばした手をさらりとかわして、ぱらぱらページをめくる悪魔。
恥ずかしさと焦りが混じって涙が出そうになった。


はにの手に取っている一巻は、冒頭からいきなり過激シーン満載。

のちのち、それに至った経緯が語られる、っていう造りなんだけど……。




👼🏻‎「ねえ、このページ。すごい開きやすくなってるけど」


🐰「っ、!」


👼🏻‎「なに、お気に入りなの?」


🐰「それ、は…う……」




そのページを見せつけられた瞬間、ギリギリのところで止まってた涙がじわっと目に溜まってぼやけた。

鼻血もまだ止まってないのに、悲惨すぎる。
今鏡見たら、自分の顔のやばさにショック受けそう。


できることならこの場に倒れてしまいたいけど。




👼🏻‎「しゅあはこーゆーのが好きなんだ?」




煽り気味の意地悪い顔で笑われる。


ずるいの。
漫画のヒーローがヒロインちゃんをいじめるとき(=可愛がるとき)と同じ表情だから。


取り返すのを諦めてそっぽを向く。




🐰「好きだよ……、わるかったですね」




はにに後ろからぎゅってされたいし、その体勢でいろいろ甘やかされたいって。
毎日妄想してるの、これっておかしい、のかな。

おかしくないよね?




🐰「可愛い子はみんな、好きな人に触れられたいって思ってるの…」


👼🏻‎「…好きな人、。……しゅあもそう思ってんだ、」


🐰「そうだよ。好きな人にされたいの、夢見てるの」


👼🏻‎「こんなふうに、誰か他の男と?」


🐰「……っ、?」




一瞬心臓が止まった。






























ぎゅって。後ろから抱きしめられたから。




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