poxei◆DOONside
リディアを抱えたまま
優斗のところへ駆け込み、
非常に不味い状態であることを伝えた。
重度の貧血、謎に咲いている花…
とりあえず、何ができるか…
リディアに向け手をかざせば、
たちまち顔色が戻った。
浩二はリディアに咲いた花をまじまじと見つめる。
触れようとすると、花は蠢く。
同時に、リディアの口から血が零れた。
そう言ってもらい、私たちは家を出て
それぞれ失踪者を探しに行った。
幽玄side
私は少し心当たりのある場所へと
走って向かっていた。
普段、奴が心を休めるために使っている
小さな森の広場だ。
…異様な空気がただよってきた。
これは何か…
何か、嫌な予感がする。
暫し走っていると、誰かがへたりこんでいる。
その者に、私はとても見覚えがあった。
奴は涙を浮かべこちらに走ってきた。
服はぼろぼろ。
余程怖かったのか、
私に抱きついては泣きじゃくり始めた。
慶太の頭を撫でてやると、
ぎゅっと抱きしめてきた。
どれほど酷いことをされたのか…
…ん?
突然現れた黒い球体型のなにかに、
引き寄せられる慶太の体。
反射的に奴の手を掴んだ。
自分の体まで引き寄せられ、
地面から足が離れたら多分すぐ引かれる。
くそっ、どうすれば…!!
為す術なく、
その黒い球体に引きずり込まれてしまった。
次に意識が戻った時、私は謎の空間にいた。
謎の男に鋭く睨みつけた。
なんだ此奴は…異様な気配をしている。
しかし、なんだろう…"アイツ"に似ている気がする。
殺気を感じた。
いつも帯刀している刀を抜き、
構える。
奴に向かって勢いよく踏み込み、
首に刃を振るった。
非常に硬い金属で作られたこの太刀。
そうそう折れるものではないのに、
それを奴は左手で殴り折った。
次に奴は、私のみぞおちに向けて
ほぼ見えぬ速度の殴打を繰り出した。
それは見事に直撃し、
私は吹っ飛ばされてしまった。
余りの速度と力に、咳がとまらなかった。
光のようなもので脳天を貫かれたような感覚。
その刹那には、意識がなかった。
意識がハッキリと戻った。
隣には慶太。
本当に返してくれたんだな…
ああ、よかった。
……そういえば、頭…ッ!
貫かれてない…穴も空いてない。
綺麗に治っている、
よかった。
…殴られた鳩尾の痛みは中々なものだ。
再生能力が機能していないな。
もしや…そういう能力を持つのか?
慶太の髪留めの紐もなく、長い髪が靡いた。
…事情を聴けたらいいな
重いはずの口を開く。
すると、奴は衝撃的なことを発したのだ。
嘘だ…嘘だろう……??
話を聞けば、
江戸によく行われていた
拷問がほとんどだったらしい。
笞打、釣責、石抱責…
磔で数時間放置、
なんてこともあったそうだ。
そりゃ、私の顔を見てあんなになるのも
納得するな。









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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。