ジミンの後ろを着いていき、家の中に入る。
ここがどこかって?
ここは、さっき何故か招かれた、パクジミンの家だ。
今日は学校で、パクジミンがひよこくんなのかを暴くべく
沢山話しかけて、ほぼ確定というところまで確認できた。
そんなときにこうして呼ばれてしまった。
別に人ん家にあがるのがどうとかではなくて、
特に仲良いわけではないパクジミンの家にあがるのが
なんだか違和感があるって言う感じで
少し緊張している。
そのまま靴を脱ぎ、家の中もジミンの後ろを着いていく。
するとジミンはひとつの扉の前で止まった。
ここまで来るのに10分以上歩いたのだが、
その間もジミンは一言も喋らなかった。
だが、今、やっと喋った。
しかも、今までに無いくらいはっきりとした声で。
そのまま扉を開き、ジミンは俺を部屋の中へ招き入れた。
部屋の中に入った瞬間、確信した。
ここは"パクジミン"の部屋で、
"ひよこくん"の部屋だ、って。
驚きを隠そうと必死になっている時、
ジミンが口を開いた。
まるで自分のフィールドに入っているかのように
ジミンはいつもと180度違った表情で
余裕そうに、色っぽく微笑んだ。
そう言ってジミンは目を重く隠した前髪をかきあげた。
その下には、綺麗な一重が隠れていて
凄く雰囲気のある表情をしていた。
そう言いながら、ジミン……
…ひよこくんは、ゆっくりとこちらへ歩み寄って来て
俺を上目遣いで見上げた。
その一通りの仕草、
とても単純だが、どこか色気を帯びていて
とても引き込まれる感じがした。
どうしても固まってしまう俺にそう声をかけて
いつも配信や動画で映っているあのベッドに腰をかけた。
そう言いながら自分の隣をぽんぽんと叩き、
俺を隣に座るよう招いた。
少しどころかだいぶ緊張しながら
静かに隣に座ると、俺の足に手が置かれた。
色っぽい手つきで足を撫でながら
ジミンは俺にそう聞いた。
躊躇いながらもそう言う。
言わないという選択肢もあったはずだが、
ジミンの雰囲気がそれを許さなかった。
その質問に躊躇いながらも
頷いてしまった。
その瞬間、視界がぐるりと変わった。
何をされたのか、理解に少し時間がかかったが
やっとわかった。
今俺は、ジミンに押し倒されているのだ。
その小さな体は、俺の上で四つん這いになって
誘惑するように背を弓なりにしならせながら
俺の下半身に自分の下半身を擦り付けている。
そう言って、ひたすら、ゆっくりと
下半身を擦り付けてくる。
色気に満ちた、その表情、声、仕草。
その全てが俺を興奮させ、
反応させる。
恥ずかしくて逃げたくなる。
でも、俺の理性はどんどんと失われていくようだ。
もう何も考えられないくらいだ。
そう静かに俺に耳打ちをしようと
耳元に口を近づけ、
吐息混じりの声で呟いた。
" 抱 い て ? ♡ "
Next.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!