第5話

5.
364
2024/02/21 11:25
jk side


mob 3.
ジョングガはよー
jk.
jk.
おはよ




昨日の配信のモヤモヤが少し残ったまま




いつも通り登校する。




果たしてあのバッグとキーホルダーが偶然なのか。




俺はそれを確かめる方法を考えた。




その結果、パクジミンとの距離を縮めてみることにした。





よし、早速実行だ…。



jk.
jk.
ジミン〜、おはよ〜




関わったことがないのにいきなり挨拶は




流石に違和感がありすぎるが仕方ない。




なるべく早く距離を縮めて、




なるべく早くパクジミンがひよこくんなのかを調べたい。




本を読んでいたパクジミンは俺の挨拶に反応し、




体を跳ねさせて驚いた。




直ぐにこちらへ視線を向け、




しばらく威嚇のように俺を前髪越しに見つめたあと、




ペコリとお辞儀をしてまた本に向き合った。




うーん………距離を縮めるのはなかなか難しそうだ…




でも俺はこんなとこでめげたりしないぞ。




待ってろよパクジミン…!












その後は授業中に




わざとわからない問題があるふりをして教えて貰ったり、




ジミンがたまたま落としたペンを拾って




手渡しをしてみたりと




どうにかしてジミンに近づいてみた。




だが………やはり効果はなさそうだ……




そろそろ帰る時間になってしまう…




そこで俺はあの"キーホルダー"をきっかけに




会話をしてみることにした。




質問などをすれば、その質問に答えるため、




声を出さないわけにはいかないだろう。




jk.
jk.
ジミン、そのキーホルダー可愛いな
jm.
jm.
ッ!




俺が名前を呼ぶと、毎回こうやって驚く。




正直可愛いと思うㅎ




ジミンはやはりお辞儀をするだけで、声は出さない。




だが、ここからだ。



jk.
jk.
それひよこか?

どこで買ったの?




こうやって質問をすることで、




答えるために声を出さなきゃいけない状況を作る。



jm.
jm.
…………っ




jm.
jm.
ゲーセン…です…




しばらく躊躇う様子を見せたが、




マスク越しから初めて声を聞けた。




微かに、ひよこくんに似てる気がした。



jk.
jk.
へー、ゲーセンか!

ゲーセン良く行くの?
jm.
jm.
たまに……
jk.
jk.
そうなんだぁ、

俺もたまに行くんだよね!

今度一緒に行こうぜ!
jm.
jm.
あっ、はい………




よし!




長めに会話ができた。




聞けば聞くほど、その声はひよこくんの声に聞こえる。




心做しか、萌え袖の中から除く手が、




ひよこくんの手と似ているような気もする。




声も手も似ていて、




カバンやキーホルダーも全く同じで、




これはほぼ確定か……?




そんなことを考えていた時、




ふと服をくいっと引っ張られた。




その方向を見ると、萌え袖のまま、




パクジミンが俺を呼ぶように服を引っ張っていた。



jk.
jk.
えっ…ど、どうした?




戸惑いが隠せない。



jm.
jm.
あのッ……………








jm.
jm.
今日、………うち来て……








Next.

プリ小説オーディオドラマ