寧々side
気づけば見慣れない場所...森の中にいた
あの時、周りにはわたしのほかに類たちがいた
が、今、周りには誰もいない...
それにあの光はセカイに行くときの光に似ていた
わたしたち...ワンダーランズ×ショウタイムのセカイとは
全く違う雰囲気で少し怖い
のに...
ここに来たことがあるような...
そんな不思議な感じがする
できるだけ大きな声で呼んでみたが、
聞こえてくるのは木々が擦れる音だけ
ここら辺にはわたし以外誰もいないのだろう
数十分後
あれからしばらく歩いていたが、人の気配は相変わらず、
ずっと無いままだった
途方に暮れていると、目の前に人がいることに気づいた
それも見慣れた“あの人”の後ろ姿だった
タッタッタッ
走ってその人のすぐ後ろまで行き、話しかけた
後ろから声をかけたが、返事をするどころか、
振り返ってすらくれない
いつもの彼女なら…
いつも元気でわたしにもとても優しい
白石さんが無視をするとは思えない
そう思うことにして、もう一度声をかけた
今度は肩を叩いて
いや...叩こうとした
ドーン
気づけばわたしは近くの木に背中からぶつかっていた
いきなりで状況が理解できなかった
こんな状況でも白石さんはこちらを気にかけるどころか
こちらを見てすらいない
あの人は…
それでも、どうもこの状況が信じられなくて
もう1回声をかけた
すると、白石さんはこちらを振り返った
が……
その目は怒りを宿していた
白石さんのあまりの変わりように声が出なかった
すると白石さんがこちらに近づいてきた
もう一度さっきのようなことが起これば
今度は助からないかもしれない
類がわたしの前に来て庇うように立ってくれた
いつもと少し雰囲気が違う……けど
その背中はとても安心するものだった
類が何かしたのか白石さんが突然苦しみ始めた
わたしは類に手を引かれてその場から去った
後ろに今も苦しみ続ける白石さんを残して
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!