リノside
最初アイツを見た時、ほんとに天使なんじゃないかと思った
転んで膝から血が出て、痛くて
やばい、泣きそう、って思ってたら
そうやって優しく声をかけて手を掴んで立たせてくれた
近くにあった手洗い場で、手と転けて血が出た所を水で洗い流された
そう言ってテチテチ歩いて先生のところに行くと
数日後、あいつがクラスのヤツに悪いように言われている所を見た
は、
ふざけんな
半泣きになったあいつらはどこかへ消えて
ふにゃっと笑った笑顔がこびりついて離れなかい
この気持ちが恋だと気づくのに、そう時間はかからなかった
幼なじみという関係が変わることないまま、俺らはもう高校生になってしまった
ヨンボガがうちを受験すると言った時はほんとにびっくりしたし、嬉しかった
それと同時に、変な虫がつかないか心配になったけど
俺ももう進む大学を決めているし、ヨンボガも独り立ちして俺が面倒を見る必要が無くなった
正直運動は下手でもないし上手くもないからどうだっていい
ただ、暑苦しいのは嫌いだ
そんなこんなで体育祭当日
敵チームではあるが、可愛いヨンボガの姿を目に焼き付けるべくじーっとヨンボガを見つめていたところ
邪魔が入った
呼ばれて振り返るのはもはや条件反射
また前を向くとヨンボガの姿は無かった
横目でジロリと見てやるとニヤニヤしながら抱きつきてくる
はぁ、、
放送部の子の声が聞こえて、集中しようとチャニを押し退ける
最初は……黄色からか
ヨンボガも見失ったし、別にヨンボガが参加してないとこの演技なんてどうでも良くてぼーっとしていたら
ものすごい悲鳴と共に現れたブロック応援団の姿
見覚えのある金髪の少年が裸足で、はにかんだような、それでいて少し恥ずかしそうな……キラキラした笑顔で立っていた
服が風に靡いて、天使のような笑顔がみんなを虜にする
さらけ出した素肌と腹筋
ほら、こいつらだってヨンボガに吸い寄せられてる
そう言って指をさした先には、いつものは3割増でかっこいいヨンボガの姿
俺が不機嫌になったことを察したのか
そのまま黙りこくったチャニはチラチラこっちを確認するように覗き込んできた
休憩時間に入った途端、応援席から出てすぐにヨンボガを探した
そうしたら木陰て休みながら友達と談笑している所を発見した
ずんずん近ずいて上からじーっと見つめれば
イラつく……
あの笑顔も
体も
人気のないところまで引っ張っていくと
ジリジリ詰め寄り壁際まで追い詰めた
グッと顔を近ずけると真っ赤になるヨンボガ
そんな反応するから
勘違いするんだ


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。