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第1話

30
30
2026/04/08 14:26 更新
ak
ねぇー、ぷりちゃん
pr
あー?
ak
これ、見える?




あっきぃが俺の顔を覗き込んだ。


いつも通りの距離。

…よりも、少し近いくらい。



pr
なにが?
ak
いや、だから…!



あっきぃが少し言葉を選ぶように間を開けた。

そのあと、俺の頭上あたりを指さして言う。
ak
これ!!




つられて俺も上を見る。



pr
はぁ…?


   『残り、30日』
pr
……、あー、
ak
見えてるじゃん、!

なんなんだろう。これは、

ゲームのUIのようだ。
pr
…ドッキリ?
ak
こんなハイクオリティなドッキリないでしょ…



とは、言われたものの

正直本当にそれ以外の感想が出てこない。
ak
てか、ぷりちゃん何日なの?
pr
30
ak
え?少なくない?
ak
俺もっとあるよ
pr
え、マジ?



あっきぃの頭上当たりを見た。

何度見ても、どこを見ても 数字は見えない。
pr
あれ、見えへん…
ak
え、うそ!?

彼にも衝撃だったのか、頭の上で手を動かし

触るみたいに確認している。

pr
人のは見えへんのかな
ak
そうなのかもね~…













pr
で、 なんなん。これは
ak
分からないんだよそれが

本当に分からない。

説明も何もなく、


ただ。 30日と書いてあるだけ。
ak
寿命…、とか、?笑
pr
そんな、軽く言うなや笑


あっきぃが苦笑いをしながら言った。

俺もつられて少し笑ってしまった。

ak
まぁ、30日もあれば大丈夫っしょ!
pr
何がだよ
ak
もしなにかあっても!
 


そのなにかが知りたいんだけど…、

まぁ、今すぐには分からないだろう。
ak
てか!今日遊ぶんでしょ! (♪
pr
やな
ak
じゃあそんなこと気にしないで遊ぼ~っ(♪
pr
お前が言い出したんやけどな…




そんで、終わり。




変なものも見えてるが

別に今すぐ何か変わるわけでもない。

pr
あ、びび誘う?
ak
こーくさんと一緒に居るんじゃない?笑
pr
なら二人とも誘おうぜ

スマホを、取り出し

グループにメッセージを打つ。


『今から来れる?こーくさんもおるなら2人で来な』





すぐに既読がついた。







『いく』

『どこ』





いつも通りの短くて無愛想なメッセージ。

pr
来るってさw
ak
おっけー笑


トーク画面を見せて2人で笑う。

いつもと同じ、ただの 日常




  『残り、30日』


ふと、もう一度数字に目をやる。

減ってる様子も無く、動いてる感じもしない。



ただ、そこにあるだけ
pr
……、まぁ、いっか


小さく呟いてスマホをポケットにしまう。




その時
vv
おーい、馬鹿ー


後ろから声がした。




振り返るとそこには、 そらびび。

隣…というより少し斜め後ろにこーくさん。



pr
もう来たやん笑
ak
早くない!?w


俺とあっきぃが同時に笑う。


だけど、こーくさんは笑ってなかった。





視線が少し上を向いている。

…誰のとは言わんけど。



pr
…どしたんっすか
kk
…いや、何もないよ笑


何かを隠すようにそう笑った。






その隣でびびが欠伸をする。
vv
はぁ~っ…、だる、
ak
来といてそれ言う…!?笑
vv
別にどうだって良いだろ


びびはそう言うと、『適当に』笑った。






その言葉のあと、

ほんの一瞬だけ。


何かが少し減った気がした。




    『残り、30日』
pr
…?


今、動いた?

気のせいかもしれない。


でも、何となく。
pr
…、なぁ今さ
vv
あ?



言いかけてやめた。
pr
…やっぱええわ、お前アホやし
vv
ざけんな

話を逸らそうと

少しいじりながらそう言った。



ak
取り敢えずどこ行く?
vv
ゲーセンだろ
kk
金欠なんじゃなかったの?笑
pr
…………


いつも通りの、会話

いつも通りの、空気




その中で

誰も『それ』の意味を知らないまま


時は過ぎていく

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