第6話

第6話 ― 影と、ぬくもり ―
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2026/03/12 22:28 更新
数日後。

ころんのスマホに、知らないアカウントからDMが届いた。

「あの日の子だよね?また会いたいな」

ころんは首をかしげる。

「だれだろぉ?」

さらに。

「今日も青いパーカー似合ってたね」

指が止まる。

今日の私服。

SNSには載せてない。

(……なんで知ってるの?)

胸が、きゅっとなる。

その夜、移動中。

なんとなく視線を感じる。

振り向くと、人影がさっと曲がり角に消えた。

「……」

ころんの足が少し止まる。

強がろうとした。

でも——

「にぃに。」

小さな声。

あっきぃがすぐ気づく。

「どうした?」

ころんはスマホを見せる。

3人の空気が一瞬で変わる。

まぜ太の目が鋭くなる。

ぷりっつが静かに周囲を確認する。

「これ、さすがに笑えない。」

あっきぃがころんの肩を抱く。

「怖かったな。」

ころんはぎゅっと袖を掴む。

「……ちょっとだけ。」

強がりきれなかった。

その瞬間。

後ろから足音。

「やっぱりいた。」

低い声。

あの日の男性だった。

距離はある。

でも確実にこちらを見ている。

ころんの指が震える。

次の瞬間。

3人が前に出る。

完全に壁。

まぜ太が落ち着いた声で言う。

「これ以上は警備呼ぶ。」

ぷりっつが冷静にスマホを構える。

あっきぃはころんを後ろに隠す。

男性は舌打ちして去っていく。

すぐにスタッフと警備が対応。

その場は大事にならずに済んだ。

楽屋。

ころんはソファに座り、小さく震えていた。

「……ぼくのせい?」

3人同時に否定。

「違う。」

「絶対違う。」

「悪いのは向こう。」

ころんの目に涙が溜まる。

「ぼく、ちゃんとしてるつもりなのに……」

あっきぃがそっと抱きしめる。

「ちゃんとしてる。」

まぜ太が背中をなでる。

「十分すぎる。」

ぷりっつが優しく言う。

「守るって言っただろ。」

ころんは顔をうずめる。

「……こわかった。」

正直な声。

3人はぎゅっと抱きしめる。

「もう一人にしない。」

「移動は必ず一緒。」

「警備も強化。」

ころんは少し落ち着いて、鼻をすすった。

「……でもね、」

顔を上げる。

「ぼくも強くなる。」

兄たちが少し驚く。

「守られるだけじゃなくて、一緒に立ちたいの。」

あっきぃがふっと笑う。

「ほんと生意気。」

まぜ太が小さく頷く。

「でもかっこいい。」

ぷりっつが額をこつんと合わせる。

「それでこそ俺らの弟。」

ドアの外。

STPRメンバーが見守っている。

さとみが静かに言う。

「守るけど、閉じ込めない。」

BNKは、さらに強くなった。

溺愛はそのままに。

でも、ただの“守る”じゃない。

一緒に進むための、絆。

ころんがにこっと笑う。

「にぃにたち、だいすき。」

3人同時。

「知ってる。」

そしてその夜から——

BNKの警備レベルは本気で上がった。

(でも過保護は据え置き。)

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