数日後。
ころんのスマホに、知らないアカウントからDMが届いた。
「あの日の子だよね?また会いたいな」
ころんは首をかしげる。
「だれだろぉ?」
さらに。
「今日も青いパーカー似合ってたね」
指が止まる。
今日の私服。
SNSには載せてない。
(……なんで知ってるの?)
胸が、きゅっとなる。
その夜、移動中。
なんとなく視線を感じる。
振り向くと、人影がさっと曲がり角に消えた。
「……」
ころんの足が少し止まる。
強がろうとした。
でも——
「にぃに。」
小さな声。
あっきぃがすぐ気づく。
「どうした?」
ころんはスマホを見せる。
3人の空気が一瞬で変わる。
まぜ太の目が鋭くなる。
ぷりっつが静かに周囲を確認する。
「これ、さすがに笑えない。」
あっきぃがころんの肩を抱く。
「怖かったな。」
ころんはぎゅっと袖を掴む。
「……ちょっとだけ。」
強がりきれなかった。
その瞬間。
後ろから足音。
「やっぱりいた。」
低い声。
あの日の男性だった。
距離はある。
でも確実にこちらを見ている。
ころんの指が震える。
次の瞬間。
3人が前に出る。
完全に壁。
まぜ太が落ち着いた声で言う。
「これ以上は警備呼ぶ。」
ぷりっつが冷静にスマホを構える。
あっきぃはころんを後ろに隠す。
男性は舌打ちして去っていく。
すぐにスタッフと警備が対応。
その場は大事にならずに済んだ。
楽屋。
ころんはソファに座り、小さく震えていた。
「……ぼくのせい?」
3人同時に否定。
「違う。」
「絶対違う。」
「悪いのは向こう。」
ころんの目に涙が溜まる。
「ぼく、ちゃんとしてるつもりなのに……」
あっきぃがそっと抱きしめる。
「ちゃんとしてる。」
まぜ太が背中をなでる。
「十分すぎる。」
ぷりっつが優しく言う。
「守るって言っただろ。」
ころんは顔をうずめる。
「……こわかった。」
正直な声。
3人はぎゅっと抱きしめる。
「もう一人にしない。」
「移動は必ず一緒。」
「警備も強化。」
ころんは少し落ち着いて、鼻をすすった。
「……でもね、」
顔を上げる。
「ぼくも強くなる。」
兄たちが少し驚く。
「守られるだけじゃなくて、一緒に立ちたいの。」
あっきぃがふっと笑う。
「ほんと生意気。」
まぜ太が小さく頷く。
「でもかっこいい。」
ぷりっつが額をこつんと合わせる。
「それでこそ俺らの弟。」
ドアの外。
STPRメンバーが見守っている。
さとみが静かに言う。
「守るけど、閉じ込めない。」
BNKは、さらに強くなった。
溺愛はそのままに。
でも、ただの“守る”じゃない。
一緒に進むための、絆。
ころんがにこっと笑う。
「にぃにたち、だいすき。」
3人同時。
「知ってる。」
そしてその夜から——
BNKの警備レベルは本気で上がった。
(でも過保護は据え置き。)












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。