土曜日。
オレは、つい数ヶ月前のはずなのに、ひどく懐かしく感じる公園に向かった。
祐李と、毎日のように遊んでいた、馴染みのある公園。
祐李と話している間、祐李から話を聞いていた間、オレは何を思っていたんだろう。
オレは、どんな表情をしていたんだろう。
何も覚えていない。
ただ、分かることは、
気づいた頃にはもう家に着いていて、泣き腫らした目をしていたことだけだ。
次の日は、空と遊ぶ日だった。
本当は、転校することをこの日に言おうと思ってたけど、前日の祐李との出来事もあって、何も言える気分じゃなかった。
遊びに家を出る前、オレは考えた。
「どうせ転校して、また会わなくなるんだったら、こっちから突き放せば辛くならないんじゃないか」ってね。
あの日のオレは、いつもと様子が違ってるんだろうなとは思ってた。
実際、空もオレのこと心配というか、気になってたっぽかったし。
そう聞かれた時、言うなら今しかないって思った。
空が言ったその言葉は、オレにとっては重すぎた。
祐李に言われたことを思い出す。
『今1番近くにある関係を壊したくなかったんだ』
同じことを、また空にも言われるかもしれない。
ただの自衛のためでしかないけど、覚悟は決めてきた。
そう、言ってしまった。
ウソだよ、空。
空はオレの、信用してる大事な親友だったよ。
ごめん空。
オレが臆病じゃなかったら、こんなこと言わなくて良かったのに。
オレがもっと強かったら、空と親友でいられただろうに。
でもごめん、オレはどうしようもなく弱いんだよ。
だから、そんな弱いオレを自分でまもるためには、
空は悪くない。
オレが弱いのが悪いんだ。
そんな自責の念に駆られたまま、帰宅した。
最後に呟いたことは、きっと空に聞かれてるだろうな。
どういうこと?ってなってると思うけど、ごめん。
弁明は、だいぶ先になるかもなあ。
再会できたら、話そうと思うよ。
結局最後の日まで、空と話すことも、目を合わせることすらなかった。
空にトラウマを植え付けてしまったと思うと、さらに申し訳なさでいっぱいになる。
そう、心の中で呟いて、学校を後にした。
これが、そらびびとの最後の記憶。
《あとがき》
お久しぶりです。紫病です。
どんだけ待たせるんだって感じですよねはいほんとにすみませんでした。夏休みも休み明けも忙しくて、これを書いてる今も絶賛テスト期間なんですけど、気分転換に更新しようと思って書きました。遅れてしまってすみません。待っててくれた方がもしいらしたらありがとうございます。
さてさて、過去編終わりです。アマルさんがあんなことを言ったのには理由があったんですね。ゆるさんが悪いという訳では無いんですが、どうしてもそう見えてしまうかもしれません。まあ、それは彼らの人生の数ページですので、そこも一緒に楽しんでください。
次回はおそらく、今の時間軸のアマびびが2人でお話するところになると思います。真実を知った/教えた2人は、どんな話をするんでしょうか。
次回は頑張ってびびくんの誕生日までに間に合わせます。また遅くなったらごめんなさい。
それでは、また次回。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!