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第24話

第23話
900
2026/02/23 01:14 更新



 
祷朔 藍ちさく らん
.....


 ピアス無いなー、とか

 向こうでこさめといるまが何話してるんだろ、とか

 さっきいるまの態度普通だったな、とか

 俺に怒ってないのかな、とか


 考えることが多すぎて 頭がパンクしそうだ

祷朔 藍ちさく らん
(まず最優先はピアス探し...)


 そう言い聞かせて水色の雫型のピアスを探しつつ、

 頭にあるのは 昨日のなつの言葉

緋箭 凪ひのや なつ
「こさめとすち、...あとみこと」
緋箭 凪ひのや なつ
「あいつらには気をつけろよ」


祷朔 藍ちさく らん
(いや何やねん、気をつけろよって)


 なつは普通にあの3人と話してるじゃん、仲良いじゃん

 ていうか

 ありえないくらい元気なこさめはともかく

 普段おっとりしてるすちやみことに

 「気をつけろ」なんて言われても、

 何をどう警戒したらいいのかすら分からないし

 そもそも警戒する点もない

祷朔 藍ちさく らん
(はぁぁ....まじで考えることありす)

パキッ
祷朔 藍ちさく らん
(ぎ...............ん?パキッ?)

 恐る恐る足元を見ると、

 俺の踵の下に こさめのピアスがあった

祷朔 藍ちさく らん
!?


 割ってしまった...と思ったけど

 俺がこのピアスを踏んだ感覚も無かったし

 実際、このピアスはどこも割れていない

祷朔 藍ちさく らん
(良かった...割れてなくて)
祷朔 藍ちさく らん
(でも...)


 じゃあ、さっきの物音は何だったんだ?

祷朔 藍ちさく らん
......


 こさめのピアスをズボンのポッケにしまい、

 自分の周辺の床を再度確認する

祷朔 藍ちさく らん
(この辺に割れやすい物なんて
落ちてないよな、普通)


 そもそも、ここは体育館だから

 俺は今ローファーを脱いで靴下だけの状態だし

祷朔 藍ちさく らん
(簡単に割れるとしたら、よっぽど小さくて
中が空洞になってる物くらいしか...)


 そこまで考えて、ふと

 頭に一つの仮説が浮かんだ

祷朔 藍ちさく らん
(....)

 俺は、それ・・への心当たりは1つしか無かった

祷朔 藍ちさく らん
_____...盗聴器


 昔、組員が着ていたジャケットの裏に

 盗聴器が仕掛けられていて

 それに気づいたいるまがすぐに指でそれを砕いていた



 つまり、超小型の盗聴器なら、

 たった2本の指だけでも割れるんだ。

 ...まぁ、いるまが怪力なのもあるけど。

 でも俺の足でだって、割ることは可能だ

祷朔 藍ちさく らん
(.....あった)


 急いで靴下の裏を確認すると、

 黒色の欠片がいくつか付着していた
祷朔 藍ちさく らん
.......


 問題は、どこに付いてたか。

 たぶん俺の服じゃない

 もしそうなら、こんな簡単に落ちないだろうし

 


 でも、だとすれば、残る可能性は

祷朔 藍ちさく らん
(こさめのピアスと一緒に、わざと・・・
ここに置かれてたとしか考えられない)


 ____________誰が、何のために?





 こさめが置いた?

 なら俺といるまを一緒に行動させた方が

 この盗聴器で会話を盗み聞けるんだから、

 わざわざ俺といるまを離れた場所に行かせるなんて

 しないはず。


祷朔 藍ちさく らん
(だったら誰が_____)
緋箭 凪ひのや なつ
 「こさめとすち、...あとみこと
 あいつらには気をつけろよ」
祷朔 藍ちさく らん
................


 違う、そんなはずない

 信じたくない


 もしそうなら、この盗聴器は

祷朔 藍ちさく らん
(すちかみことが置いたとしか___)
詩雨 胡紗しぐれ こさめ
らんくーん!
祷朔 藍ちさく らん
っ...!


 こさめの声に、手に持っていた盗聴器の破片を

 咄嗟に隠して振り向く

祷朔 藍ちさく らん
...どう?ピアスあった?
詩雨 胡紗しぐれ こさめ
ううん、全然見つからん
祷朔 藍ちさく らん
そっかー...


 見つかるわけがない、俺が今

 ポケットの中に持ってるんだから


 でも もしここで

 俺がポケットから取り出して差し出せば

 きっとこさめは、俺を怪しむ

 

祷朔 藍ちさく らん
...この辺にも無かったから、
体育館じゃないのかもよ?落としたの
詩雨 胡紗しぐれ こさめ
そうなんかなぁ...
一応階段と廊下は全部見たんやけど


 しゅん...と悲しげな顔をするこさめ

 どうすれば俺は

 この子を警戒できるだろうか


 なつの時はまだ仲良くなる前だったからできた

 こさめとすちとみことは、

 俺が警戒するには仲良くなりすぎた


祷朔 藍ちさく らん
(いるまに言ったら、
そんなん甘いって怒られるかな)


汐月 威蒔しおつき いるま
お前らー、もうすぐチャイム鳴るから
一旦探すのやめて教室戻れ
詩雨 胡紗しぐれ こさめ
えー...こさ放課後予定あるんやけど
汐月 威蒔しおつき いるま
また明日探せば良いだろ
明日には忘れ物で届いてるかもしれんし
詩雨 胡紗しぐれ こさめ
...はぁい


 若干不服そうに いるまに従うこさめ

詩雨 胡紗しぐれ こさめ
らんくん手伝ってくれてありがとね
祷朔 藍ちさく らん
ううん全然、...もし良ければ
俺放課後も探すよ、予定ないし


 我ながらお人好しだなぁと思いつつも

 そう言うと、

 こさめの背後に立ついるまが

 明らかに「は??」と顔を顰めた

詩雨 胡紗しぐれ こさめ
え、良いの!?
ありがとう!!らんくん大好き!!
祷朔 藍ちさく らん
....、どういたしまして...?


 こんなにもストレートに好意を伝えられたのは

 初めてだから

 若干戸惑ってしまう

汐月 威蒔しおつき いるま
......
詩雨 胡紗しぐれ こさめ
あ、いるまくんも
手伝ってくれてありがと!
祷朔 藍ちさく らん
(え)
汐月 威蒔しおつき いるま
おー
祷朔 藍ちさく らん
....


 いるまくん呼びするほど仲良くなってたんだ、

 なんて

 そんな些細なくだらないことに


 若干心臓が痛んだ自分に、嫌気がさした


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