もう、皆んな動く気力は無くなった。
憶測だが、
目の前の人間を殺さなければ、
此処の時間は進まないのだろう
ならいいじゃ無いか、潔く諦めよう
でも、逢えない?
ねぇ、貴方の前には誰が現れたの?
仲間?それとも、幼馴染?
でも、もう関係無い、僕は此処で
涙が溢れてくるのを感じた
仮に出れたとしても、逢えないだろう
こんな、化け物なんかと誰も会いたく無いだろう
でも、期待してしまう
迎えに来てくれる筈、と
誰も迎えに来てくれなかったら、
僕はどうなるのだろう
餓死するのかな?
それとも異能力者が殺しに来るのかな?
そんな、叶わない望みと、続きを考えながら
眠りに着いた、
生き物が冬眠する様に、
又、化け物が封印される様に。
試しによく食いつく話題を出してみる
悲しい、
私がエリスちゃんの周りを回っても
エリスちゃんはある一点を見つめている
その視線の果てにあったのは
正直言って滅茶苦茶怖い
置いて来た筈なのに、何故かある
何を言っても反応してくれない、
このままだと、本当に斬ってしまう様な、気がした
『殺さなければ,進めない』
そうすれば、2分の1の確率で、
現実世界に帰れる筈
時間経過で戻れたら良いんだけどなぁ
息がいきなり詰まった気がして
飛び起きた
喉が痛い
喉に、血が溜まっていた
手は血だらけで痛い
助けを待つ、それは私の傲慢が許さない
それでも足掻いてしまう
目の前の光景を信じられない
何故、
エリス嬢が居る??
森先生が、私に最後の希望を?
何処か何時もと違う雰囲気を纏って登場したエリス嬢
少し何時もより大人っぽい?
コクリと頷く
エリス嬢が大きな注射器を振り翳し、鏡を割った
すると、
いきなり、目の前が真っ白になり
出られた
何故か性格も変わっているような気がする、
気が強くなったのか…?
だが、これで出られたのだ
乱歩、森先生を探しに行かないと
同時刻、またあの2人もあの世界から脱出していた
乱歩は眠っていたが、
だが、安心した様な表情だった
彼、実は勘違いしてた
この異能は
ずっと異能空間に閉じ込める。
出るには
アタシが意図的に異能を解くか
出てくる人間を仲間と
『2人で』同時に殺すしか無い
しかも、今回は3人を別々の空間に送った。
出られる筈が無い
あの3人が居る場所へ行こうとした瞬間
彼が現れた
音は自分の獲物が殺され掛けたことに対して
怒っていた。
虫唾が走るどころでは無いような、強烈な怒り
異能力者も気付かなかった訳では無い、
唯、目的が違っただけ。それだけの違いだ。
音に指先でツンと突かれた所から、
異能力者の体が灰のようにポロポロ崩れて行く
果たして異能力者は塵になり、死んだ
心底気持ちが悪いわ、
嗚呼、腹ワタが煮え返りそうよ













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!