風磨side.
女子 「あなた呼びましょうか?」
近くにいた女の子が俺を見上げて言う。
風磨 「…あ。いや、掃除してるみたいだから大丈夫。」
君はまだ俺に気づかない。
早く気付けと心で念じてしまう意図は自分でもわからない。
・
女子 「あのっ」
さっき話しかけた子とは別の女の子が、
不意に話しかけてくる。
女子 「付き合ってるんですか?」
本日2回目のこの質問に少しだけイライラする。
風磨 「俺とあなたはそんなのじゃないから。」
少しだけ大きめに出した声に、
君が気づいたのか手を止めてこっちに歩いてくる。
あなた 「風磨くん?」
君の声にかぶせるように。
なぜこんなにも気持ちが落ち着かないのかも、
ちゃんと考えもせず、衝動のまま口が動く。
風磨 「妹と付き合うとかありえない。」
君は俺の隣で、君の隣は俺で、
ただそれだけで俺は満足なんだから…
もう他人が深入りしてこないでよ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。