渡は語る。
「あの空気は遊びじゃない。戦いだよ……。」
その顔は確信したような強い顔をしていた。
勝負に選んだのは輪投げ。
夢「完膚無きまでにベコベコにしてやる。」
矢「かかってきなさい。」
隣の渡は呆れたようにため息を着くと、
渡「はい、これ輪ね。10個渡すから。2人とも代から2m離れて。それじゃあ制限時間20秒、よーい
スタート」
狙いを定めて、少し遠くにある棒に投げる。
まずは1個。
夢「よっしゃ。」
隣の矢巾はまだ1個目を投げていないようでずっと構えて動かない。
これは………私の勝ちかな。
20秒後……、
矢「ふっ、まだまだだな。」
夢「な、なんだとぉぉぉぉぉぉぉぉ?!!!!!!!!!」
矢巾の輪は見事に全て30点のところに入っていた。
矢巾秀
↳300点
花宮あなた
↳236点
この私が矢巾に64点も負けるなんて……。
夢「矢巾の才能がこんなところに隠れていたなんて…。」
矢「おい!!俺の特技が輪投げしかないみたいな言い方すんなよ!!」
夢「えっ笑そんなつもりで言ったわけじゃないんだけどぉ♡」
喧嘩腰の矢巾に少しイラついてしまったから言い返す。
するとゴゴゴゴゴゴゴゴと効果音がつきそうな表情で渡が
渡「お前ら、うるさい。」
微笑みながら教室の外に押し出された。
矢「お前のせいだからな。」
夢「はぁ?私なんもしてないし。」
外まで出ると目の前に長身の4人組が見えた。
夢「ねぇ、矢巾あれ……」
矢「あ、あぁ………」
小学生と何かしらの景品で貰ったのかライダーの仮面をつけて遊んでいる
私立青葉城西高校男子バレーボール部3年主将背番号1番、及川徹184,3cm。
小学生「エクスカリバァァァァァァァァァァ!!」
及「うわぁぁぁ!!やられたぁぁあ!!」
射的のゴジラの景品を見て、それを必死に取ろうと金をつぎ込む
私立青葉城西高校男子バレーボール部3年副主将兼エース背番号4番岩泉一179,3cm。
岩「もう1回お願いします。」
屋台にシュークリーム屋がある事に感動し買ったそれを食べてホワホワしてる
私立青葉城西高校男子バレーボール部3年レギュラーメンバー背番号3番花巻貴大184,7cm。
花「うっっっっまぁ………。」
大人なおねーさんに絡まれて満更でもない顔をし、話し続けている
私立青葉城西高校男子バレーボール部3年レギュラーメンバー背番号2番松川一静187,9cm。
モブ「おにーさんかっこいいね私たちと遊ばない?♡」
松「そ、そうかなぁ?お姉さんも可愛いですね。」
夢矢「うわぁぁぁぁ………………。」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!