18号side
彼女の名前を呼んで病院の廊下を走ると、椅子にぐったりと座っている彼女がいた。
つい先程のことだった。
『せんせーがアパートから飛び降りて手術している』
そう、彼女から連絡が来た。
まちこの隣に座って心配そうに見つめるメロンちゃん。
彼女は俯いていた顔を上げて無理やり作ったような笑顔を見せる。その瞳はもちろん赤く染っているわけで。
気がついたら彼女の肩を思い切り揺さぶっていた。
急いで止めてくるニキニキを振り払ってまちこをじっと見る。
彼女は懐かしい声で私の名前を呼んだ。
本当に何時ぶりだろう。
忘れ去ってしまったくらい、昔のことのように思えるけれど、彼女のことはずっと覚えていたんだ。
彼女は涙を流した。涙を流して私に、いや……私たちに助けを求めた。
そんな彼女を抱きしめてトントンと背中を軽く叩きながら私も言った。
どんな時でもそばにいる。
あなたが辛いと感じた時はいつでも助ける。
苦しいと感じた時には、抱きしめてあげる。
私たちは“仲間”でしょ?
だから、もっと頼ってよ。まちこは独りじゃないんだから。
私の肩で泣く彼女をニキニキ達は優しく見守っていた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!