Variegate Past _____ …
それから 、2年ほど経っただろうか 。
僕らは あの想いが通じあった日から
密かに恋人として 暮らしていた 。
情けないことに 相変わらず魔法は使えないけれど 。
もちさんのおかげで
前よりずっと楽しく生きることが 出来ている 。
学校の図書室で 2人一緒に本棚の前にいた時 、
恋人は 本を探しながらそう話しかけてきた 。
呆れたような顔をする もちさん に
くすり と 笑いながら そう揶揄ってみると 、
彼は 面白いほどに 動揺して 頬を赤く染めた 。
そんな 他愛もない話が できる毎日が 、
しばらくの間は続いていた 。
そう 、しばらくの間は 。
最近 、頭痛に悩まされる日が続いている 。
原因は全く分からない 。
厄介なのが 、前触れが全く無いということ 。
いきなり 酷い頭痛が襲ってくるのだ 。
〝 凍結 〟
もちさんの杖から 光が出たかと思えば
自分の首筋が ひんやり と 冷たい感触に包まれた 。
立っていられずに 崩れた身体を
もちさんが慌てて受け止めてくれる 。
この 謎の頭痛にも 親身に付き合ってくれる
彼の存在が 、痛みを かなり和らげてくれる 。
クラスメイトの葛葉 。 もちさんの他に 、
唯一 僕と仲良くしてくれる男の子だ 。
もちさんと葛葉 の会話すら
ぼんやりと遠くに聞こえてしまう 。
…… これ以上 酷くならないでくれ 。
治癒魔法が効かぬ 理由も分からない頭痛に 、
そう 心の中で お願いするしかなかった 。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。