天馬あなたside
……凄くやりづらい…
現在は2限目で、数学の小テスト中なのだが__
私の机の前でジッと見てくる真人
見られていると凄く解きづらいから本当にやめてほしい
そんなのお構いなしといった感じで全く退かないし
しかも、困ったのはこの時間だけじゃ無かった
体育の時間、バスケを体育館でしていると__
ケラケラと笑って傍にやって来る
もういいって…余計なお世話だし…
ポニテの女子なんていっぱいいるじゃん…
軽く苛立ちを覚えたけどその時はなんとか呑み込んで、クラスメイトと笑っていた
放課後、掃除も終わって鞄に手をかけたとき、司の大声が聞こえた
久しぶりに二人で一緒に帰れるなあ
正直、少し嬉しくて浮き足立った足取りで司の隣へ行く
スキンシップをしながらそう言う真人
もう黙っててと思いつつ、スルーして司と喋る
司は物理が特に苦手だからなあ
思い返せばテスト前にいつも必死に頼まれるっけ
ほんっとに…何か言い出せば全部私へのいちゃもんじゃん…!
司には見えてないから頑張って笑った顔のままでいる
これで怒っても司の気分を悪くさせるだけ、我慢、我慢…
私に?と不思議に思う
司が制服の内ポケットから取り出したのは丁寧に折り畳まれた手紙だった
そんな自信満々に司が言うことかな…?と苦笑しつつ受け取る
見るなってことは見せたくなかったんだろう、と思って一度バッグにしまい込む
後で部屋で見ればいっか
これに関しては珍しく、真人は何も言ってこない
偶には静かにしてくれる方がむしろありがたいから良いんだけど
その後も、黙ったままの真人を連れながら、司と話し込んで歩いた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!