走って 、走って ────
信号 に 引っかかってしまった 。
私 は 一呼吸 付け 、信号 を 待っていた 。
なかなか 変わらない 。
!?
玲於 … !
玲於 が 歩いている !
まだ 、間に合うよ … !
良かった 。
早く 、気持ち 伝えよう 。
ようやく 、信号 が 変わって 走った 。
玲於 は 驚いたように 振り向く 。
私 は 玲於 の 肩 を 掴む 。
玲於 が 行ってしまう
玲於 が 私 の 目の前 から いなくなる
そう 考えていたから 、
玲於 の 顔 が 見れて 安心 して 涙 が 溢れる
思い切って 言った 。
玲於 は 驚いて いる 様子 。
え … ?
玲於 は 準備 が あるって 言って
歩いていってしまった 。
こんなはず じゃ なかったのに 。
私 は 気持ち を 伝えに 来たのに 。
玲於 は 振り向き も せず
そのまま 、歩き続ける 。
お願い …
私 、やっと 気づいたの …
玲於 が いないと 生きていけない って 。
だから …
お願い 。
言った 。
玲於 は ちょっと 止まった 。
けど 、振り向いては くれない 。
玲於 は 私 の 事 好きじゃ なかったんだ 。
私 は 学校 に 戻ろうと 歩いた 。
足 が 動く たび 目 から 涙 が
こぼれていく 。
なんで 、もっと 早く 気づけなかったの …
もっと 早く 気づけたら
こんなこと には ならなかったのかも 。
1 人 、歩きながら 泣いた 。
すると
目の前 には 隼 。
隼 は いつも 私 が
助けて 欲しい時 に 飛んできて くれる 。
隼 が 側 に 来て 私 を 抱き寄せた 。
今まで 玲於 と 同じ事 を
隼 に されても 玲於 と 同じ 気持ち には
ならなかったな…
隼 が 離れていく 。
隼 が 走って 行ってしまった 。
足 が 速くて もう 小さく 見える 。
私 も 追いかけよう。
隼 が 走っていった 道 を 走った 。
目の前 に あったのが ────
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。