第34話

第33話
320
2026/03/01 13:00 更新


リクスが退院すると、俺たちは実家に戻った





安全が確保できるまでは帰らせない、そう両家族で話し合った




FELIX
FELIX
ねえ、ドライヤーがつかない
HYUNJI
HYUNJI
買い換えようかな?
FELIX
FELIX
毎回、ジナが乾かして


その要望に応えるように俺はリクスの髪の毛を乾かした




HYUNJI
HYUNJI
髪がツヤツヤ、ㅎ
FELIX
FELIX
腕が上がったんだ
FELIX
FELIX
また、乾かしてね?
HYUNJI
HYUNJI
…もっとやってほしいことを言って
HYUNJI
HYUNJI
君の願いをできることならたくさん、叶えたい
FELIX
FELIX
..尽くそうとしないで
FELIX
FELIX
愛してるって言ったのは尽くされたいからじゃない
FELIX
FELIX
心から思ってるからだよ
HYUNJI
HYUNJI
俺も、そう思っただけだ
HYUNJI
HYUNJI
できることならもっと尽くしたい



そういうと、リクスは俺から一目を逸らす





FELIX
FELIX
タべ、スンミナを見て
FELIX
FELIX
5秒くらい"誰?”って考えた
FELIX
FELIX
自分の病室の場所が分からなくて迷子になって、呆然とした
FELIX
FELIX
症状も病気のことも実感がなくて、
FELIX
FELIX
人ごとだと思ってただけど、今は他人事じゃない


リクスは少し乾いた声で話を続ける







FELIX
FELIX
だから、次の段階を思うと怖くなる
FELIX
FELIX
次の段階になった時
FELIX
FELIX
ジナと一緒にいたくない
HYUNJI
HYUNJI
..なんて?
FELIX
FELIX
今は十分幸せだから
FELIX
FELIX
さらに悪くなったら...ぼくは...



そこまでいうと、僕は言葉を止めた




FELIX
FELIX
僕から離れて、それが望み
HYUNJI
HYUNJI
...、




怖いの、ジナのこともわからなくなってしまう日が来るんじゃないかって













"誰だっけ”って思う日が来るのが怖いの










ジナに、傷ついてほしくない















自分にこれ以上失望したくない













大切な人を忘れたくないの













2人で買い物に行った帰り、突然雨が降ってきた




急いで屋根の下まで2人で走る



HYUNJI
HYUNJI
濡れるといけないから


ジナがコートを僕にふわりとかける



HYUNJI
HYUNJI
そこで待ってて
FELIX
FELIX
うん、


ジナは雨の中走って行った









僕は少し冷えた体を守るようにしゃがみ込む










もう、かなり気温が下がってきている







今は、12月か




HYUNJI
HYUNJI
ヨンボガ


そう名前を呼ばれ、顔を上げると





目の前には傘を刺したジナがいた




FELIX
FELIX
もう、戻ってきたんだ
FELIX
FELIX
早かったね、じな


僕は差し出された手を取る





だけど、頭に少しの頭痛を感じた



HYUNJI
HYUNJI
どうした?立って
FELIX
FELIX
あぁ、うん少し頭痛がしただけ


僕はジナのコートの袖を少しだけ寄せた






雨の音が静かにする車に揺られているとジナが速度上げた




FELIX
FELIX
なに...ッ?
HYUNJI
HYUNJI
ヨンボガ、つかまって


バックミラーを見ると車が僕たちの車を猛スピードで追っている




FELIX
FELIX
...!?


急ブレーキと共に舌打ちが聞こえた



FELIX
FELIX
なに...?、




目の前には僕たちの車を止めるように止まった車があった






その車から人が勢いよく降りてこちらに向かってくる











車窓から見えたのは、ジナだった










FELIX
FELIX
え...?
BANG CHAN
BANG CHAN
...
FELIX
FELIX
...?


窓越しに反射して見えた顔はジナではなく








チャニヒョンだった




HYUNJI
HYUNJI
りくす!!!




ジナの大きな声が聞こえた








一体何が起こっているのか、僕には理解が追いつかなかった







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