第24話

初恋
111
2023/03/18 13:25


長尾side


今日、君の姿をやっと見つけた時、確信した。

この胸の切なさはやっぱり間違いじゃなかったんだって。



君と出会った数年前のこと―






長尾謙杜
長尾謙杜
…そういえば名前なんて言うん?
女の子
女の子
あなた!
長尾謙杜
長尾謙杜
あなた…良い名前やな!




名前のとおり、華がある子だなと思った。










































他の人とは違う特別な何かを感じたのは、きっと君に恋していたから。












































僕が怪我した時も。





女の子
女の子
大丈夫…!?
長尾謙杜
長尾謙杜
う…うん…!
女の子
女の子
ちょっと待ってて…!!
長尾謙杜
長尾謙杜
えっ、どこ行くん…!?









女の子
女の子
はいっ…!結構傷深いからっ…安静にして…!


なんて言って

わざわざ家から絆創膏取りにいってくれた。


僕のために、全速力で走ってきてくれた。









野良猫を見つけた時も。











ニャー       ニャー










女の子
女の子
野良猫や…!
長尾謙杜
長尾謙杜
何猫やろ…?
女の子
女の子
毛が白いから、白猫かな?




ニャー・・・



女の子
女の子
こっちおいでー?




ニャー   ニャー


女の子
女の子
…ふわふわやあー(*´ω`*)
女の子
女の子
猫ちゃん可愛えーな(*´ω`*)













可愛いのは君のほうだよ。



…なんてその時初めて猫に嫉妬したっけ。














思えば何回君にときめいたんだろう。









ふとした瞬間に見せるキラキラの笑顔。



他の人には真似できないような、しっかりとしたその優しさ。



悲しむ顔さえも、愛しく思った。








僕は君を守るためにこの場所を見つけたんだ。










だから、今日のライブで君を見つけた時も



僕がずっと探してたのはこの子だ。
あなたちゃんだって確信がついた。



笑ってる顔も喜んでいる顔もあの時と変わらない、僕の初恋のあなたちゃんだったから。







だから今度こそは離れない。




必ず、会って直接好きだと伝える。

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