第6話

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2018/03/31 10:49
?「おやおや、またいらしてくれたんですか?」

そうのんびり話すイケメンくんに少しだけ腹が立つ。

「全部ッ!!」

?「そんなに慌てて、どうされたんですか?」

また、にこにこと微笑みながらふわふわと話すイケメン。

その顔にまたイライラがつのる。

「だからッ!お金ッ!全部なくなったから、全部の記憶、売るのッ!!!」

私は怒鳴るようにそう言った。

?「もうですか?この間、売ったばかりですよね?」

早くしてほしいのに追及してくるイケメン。

「だからッ!お客が売るって言ってるんだから、売るのッ!!」

イライラしすぎで、叫ぶようにそう言ってしまう。

もう、自分ではこのイライラをどうにかするってのが出来ない。

自分じゃないみたいに荒れている。

?「わ、わかりましたよ・・・。」

やっと納得してくれたのか、すっと手を頭に持っていくイケメン。

「最初からそうしてよねッ!!」

そう言いながらも、徐々に目が閉じていく。

ふわふわと体が浮く感覚。

意識が飛ぶ前、彼が笑ったのが見えた。

いつもみたいにふわっとした笑いじゃなくて、怪しい笑い。

まるで何かを企んでいるようなそんな笑み。

そして、彼が放った言葉。

?「お客さん、沼にはまっちゃいましたね。さようなら。」

いつもと違う言葉に、疑問を覚えながら意識を飛ばした。

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