第28話

Ep.26 on a rainy day
179
2023/06/11 15:50 更新

〔side:🦊〕

今日は午前練習だけで、午後は休みだったので

ヒョンのところに行って

苦手な作曲を教えてもらっていた

”出来ることを一つでも多くしよう”と夢中で作業した。

気が付いた時には、

西日が傾いて暗くなっているだろうと

推測できるような時間だった。

時間を意識したオレは

集中力が切れてしまったので、

ヒョンにお礼を言って

今日はもう帰ることにした

階段を上がって数時間ぶりの地上と対面すると、

ウォヌ
ウォヌ
うわ
サイアク。
ウォヌ
ウォヌ
雨降ってんだけど。
あいにく、今日は傘を持っていないし、

マネヒョンの迎えもない。

傘を売っているであろうコンビニまでは

歩いて5分はかかる

ウォヌ
ウォヌ
くそ
今日は濡れて帰るしかないか、と覚悟を決めて

一歩踏み出そうとしたとき、

背後から遠慮がちに肩を叩かれた
あの、、、!
ウォヌ
ウォヌ
え??
(なまえ)
あなた
これ使いますか?
ウォヌ
ウォヌ
あ、
(なまえ)
あなた
傘無いんですよね?
ウォヌ
ウォヌ
いいんですか?
(なまえ)
あなた
ええ。実はもう一本持ってるので

そう言って背負っていたリュックから本当に傘を取り出す

少し驚いた顔をしたオレが面白かったのか、

マスク越しに彼女がふんわりと笑ったのが分かった

ウォヌ
ウォヌ
じゃあ、コレ貸してもらおうかな
(なまえ)
あなた
あ、差し上げますよ
ウォヌ
ウォヌ
そんなこと出来ませんよ。返します
(なまえ)
あなた
ㅎㅎㅎ
(なまえ)
あなた
じゃあ、また会えたらその時返してください
ウォヌ
ウォヌ
分かりました。
(なまえ)
あなた
では、私はもう行きますね。
(なまえ)
あなた
お疲れ様です。
ぺこり🙇‍♀️🙌
ウォヌ
ウォヌ
お疲れ様です。
ぺこり🙇🙌

挨拶をして、彼女は帰って行った。

歩きながら何度かこちらを振り返っていたのが面白かった


オレがちゃんと傘を使っているのか気になったのだろうか

結局、オレは彼女が曲がり角で曲がって見えなくなるまで見送った


顔をしっかり見ることは出来なかったけど、

大きな荷物と練習着、しっかりとマスクで隠された顔からして

オレたちと同じ練習生なのだろう



髪の毛が綺麗で、暖かみのある優しい声だった
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