国道という割には細い道から、両側に畑や田んぼが並ぶ道に入る
いつも吠えてくる犬から逃げるように走り、学校の柵を越え、校庭を走り抜ける。
その道が、いつも辰哉の家に行くルートだった
今はもう、左右にボウボウに草が生い茂り、生えてくる犬はもういない。
蓮は改めて3年という年月の長さを感じた。
蓮は外を見る。
三年分古びた木の表札には大きく「深澤今一」と書かれ、その下には「照、辰哉」と書かれている
蓮の心臓がバクバクする。
辰哉、、、。幼稚園からの幼馴染。でも今は、蓮を殺したいと思うほど憎んでいる。
阿部はインターホンを押す。しかし調子が悪いのか、音が鳴らない、阿部が何回かグイグイと押すと、やっとビーッという鈍い音が出た
少しすると、ベニヤが禿げてきたドアから人が出てくる。
蓮はその姿を見てビクッとした
、、、辰哉の、お母さんだ。
蓮が知っている辰哉のお母さんは、少し太めで優しかった。
眉が下がっているせいか、いつも困ったように見えた。幼稚園の時、辰哉のお母さんに「辰哉のママは、どうしていつも困っているの?」と聞いて
「みんなが可愛すぎるから、嬉しすぎて困ってるの」と答えてくれたことをよく覚えている。
しかし今の辰哉の母には昔の面影はなく、ふっくらしていた頬は削げ落ちている。
痩せたからか目が異様に大きく、まるで怪物のようだった。
辰哉の母は小さい声で、「どなた」と聞いた
辰哉の母はハッと目を開いた。顔が赤黒く染まっていく。今何か一言でも発したら、怒りが爆発してしまう、、、。
辰哉の母がついに切れた。蓮は恐怖で動けない。
辰哉の母は翔太の母と違って、怒った顔など見せたことがないからだ。
阿部の言葉で、辰哉の母は罵声を切った。
目の前にいるかつて辰哉を笑っていじめていた少年は、震えている。
息を整えながら、辰哉の母は言う
ドアノブに手をかけながら、辰哉の母は肩越しに言った
返事をさせる間もなく、バタンとドアを思いっきり閉めた。
投稿遅くなって申し訳ありませんでした!
あと5話くらいでこの小説完結すると思います!














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。