水穂 side
君の声が
瞳が
匂いが
きっともう、蘇ることのない"それ"が
私の中から消えてなくなる、その前に
________ 最後に、1度だけ。
僅かな目撃情報に縋り、駆け回って行き着いた先で
大層立派なヘリに乗り込む赤が映って。
少し見ない内に、随分と色褪せていたけれど
それでも、彼だった。
............ やっと、会えた。
______ やっと、会えたのに。
上空の君が向ける視線が
冷たくも優しい、翡翠の目が
私の心を貫いて。
......... 何を言ったらいいんだろう。
何を伝えたらいいんだろう。
何を伝えたら、取り戻せるのだろう。
______ "また"、間違えてしまったら。
私の言葉が、彼を傷つけてしまったら。
そうしたら、今度こそ ..........、
最悪の想定が、頭をよぎる。
何も言わない私に、痺れを切らしたのか
立ち尽くすだけの私を置いて、離陸する。
待って
待って、私、まだ、
かわいらしくも凛々しい、そんな声が
私と彼の糸を繋ぐ。
........... そっか。
きっと、最初に伝えるべきは
「会いたかった」って
それだけだったんだ。
........... 変わらないな、りりむ先輩は。笑
「謝りたい」とか
「戻ってきて欲しい」とか
そういう想いを伝えたとして。
............... 彼の、何が救われる?
きっと、1つだけだ。
.......... 大丈夫、大丈夫。
君が
どんな生き方をしようと
どんな選択をしようと
誰を信じて進もうと
貴方が生きてさえいれば、なんでもいい。
............... だから、最後に1つ。
君への未練を、晴らすこと。
.......... いや、違うな。
多分、正しくは
君への想いを、忘れること。
________________________
余談なのですが
この作品に限らず、私の作品って
大体の話にMrs. GREEN APPLEさんの曲を聴いて、それモチーフにお話を考えたりしてるんです。
この話には「They are」という神曲を聴きながら作っていまして
他にも実はめちゃめちゃ使わせてもらってます...笑
「クダリ」とか「Soup」とか「Folktale」とか
知ってる人いたら嬉しいな...!!
ちょっとオタクが過ぎる...😇
それはそれとして!!!!!!
本当に、更新滞りすぎてマジで申し訳ないです...
もっと頑張らなきゃですね...頑張ります.....!😭













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!